フランス国立図書館(BnF)と大日本印刷、BnF所蔵の地球儀・天球儀の3Dデジタル化プロジェクトで連携、“Gallica”での公開も予定

2015年7月7日、大日本印刷株式会社は、フランス国立図書館(BnF)が所蔵する地球儀・天球儀の3Dデジタル化プロジェクトと、その普及推進に関する契約を、BnFと締結したと発表しました。今回のプロジェクトでデジタル化の対象となる55点の地球儀の撮影は既に終えていて、フランス、ドイツ等の欧州やアラブ諸国で11世紀から19世紀に製作された地球儀・天球儀の中から、最も貴重なものが選ばれたとのことです。

大日本印刷によれば、BnFは2015年末までに電子図書館Gallicaにおいてデジタル化された地球儀・天球儀を公開する予定とのことで、資料保全の観点から公開の難しかったこれらの資料が閲覧可能になるようです。また、大日本印刷は文化遺産や美術作品のデジタル化に関する技術をBnFに提供し、閲覧のための独自の専用ツールの開発を行う予定とのことです。

なお、2016年には大日本印刷の施設やBnFでの展覧会などのイベントや、BnFやGallicaのウェブサイト上で本プロジェクトを紹介するオンライン展覧会を開催する予定があるとのことです。

大日本印刷 フランス国立図書館 同館所蔵の歴史的に貴重な地球儀・天球儀の3D(三次元)デジタル化プロジェクトで連携(大日本印刷, 2015/7/8)
http://www.dnp.co.jp/news/10112422_2482.html
※デジタル化される地球儀・天球儀の一部についても紹介されています。

Les ressources propres(BnF)
http://webapp.bnf.fr/rapport/gouv_ressources.html
※“Les ressources propres”に地球儀を撮影する様子の写真が掲載されているほか、“Le mécénat”の“Conservation, restauration et numérisation des œuvres”の項にも記述があります。

Maps and Plans Department(BnF)
http://www.bnf.fr/en/collections_and_services/dpt_cpl_eng/s.collections_maps_plans.html

参考:
早稲田大学演劇博物館、「演劇博物館デジタル・アーカイブ・コレクション」で「3Dデータベース」を正式公開
Posted 2015年6月29日
http://current.ndl.go.jp/node/28777

Google Cultural Instituteで博物館・美術館(6館)との提携により、3Dオブジェクトの展示開始
Posted 2015年4月13日
http://current.ndl.go.jp/node/28316

スミソニアン博物館、3Dデータのサイトを公開
Posted 2013年11月14日
http://current.ndl.go.jp/node/24854

英国地質調査所、化石の3Dデジタルモデルや画像のデータベース“GB3D Type Fossiles”を公開
Posted 2013年8月23日
http://current.ndl.go.jp/node/24221

BnF、巨大な地球儀・天球儀を永久展示
Posted 2006年10月12日
http://current.ndl.go.jp/node/4727