London HigherとSPARC Europe、英国の研究機関がオープンアクセスに必要とする費用に関するレポートを公開

SPARC Europeと、ロンドンの40以上の高等教育機関による組織であるLondon Higherが、英国研究会議(RCUK)のオープンアクセス(OA)方針の実施において英国の研究機関が必要とする費用に関するレポートを公開しました。調査を委託されたResearch Consultingのウェブサイトによると、主な調査結果は以下の内容とのことです。

・2013-2014年にRCUKのOA方針を達成するために必要とされた費用は少なくとも920万ポンドで、論文処理費用(APC)として更に1,100万ポンドかかった。

・2013-2014年に英国の研究機関でOA増加のために費やされた時間は、110人の正規雇用スタッフと同等である。

・OA方針の順守による負荷は、助成金が少ない、より小規模な機関に不均等にかかっている。

・英国の高等教育機関で実施されている研究評価フレームワーク、REF2014で必要なリポジトリ登録に対する費用は推定400万から500万ポンドである。

・APCを支払い論文をゴールドOAにするためには、2時間以上かかり、費用は81ポンド必要である。

・機関レポジトリで論文をグリーンOAにするためには、45分以上かかり、費用は33ポンド必要である。

Counting the Costs of Open Access (Research Consulting)(PDF)
http://www.researchconsulting.co.uk/wp-content/uploads/2014/11/Research-Consulting-Counting-the-Costs-of-OA-Final.pdf

Counting the Costs of Open Access in the UK (SPARC Europe, 2014/11/21)
http://sparceurope.org/countingukcosts/

New report highlights £9m compliance cost of UK open access requirements (Research Consulting, 2014/11/21)
http://www.researchconsulting.co.uk/new-report-highlights-9m-compliance-cost-of-uk-open-access-requirements/

参考:
英国研究会議(RCUK)、オープンアクセス方針の適用についての調査を開始:根拠に基づいた情報提供を呼びかけ
Posted 2014年7月18日
http://current.ndl.go.jp/node/26611

英国、HEFCEはじめ高等教育助成関係4機関が新OA方針を発表 研究成果のリポジトリ登録を義務化へ
Posted 2014年4月1日
http://current.ndl.go.jp/node/25822

英国研究会議(RCUK)、改訂版OAポリシー準拠の解説文書を公開
Posted 2013年3月7日
http://current.ndl.go.jp/node/23039