Taylor & Francis、2014年版のオープンアクセス意識調査のレポートを公表

Taylor & Francisが、2014年6月付けで“Taylor & Francis Open Access Survey June 2014”と題した調査レポートを公表しました。これは同社の出版物の著者に対して、オープンアクセス(OA)に関する意識や行動について尋ねた結果をまとめたもので、7,936件の回答があったとのことです。同社は2013年3月にも同様の調査結果のまとめを公開しており、今回のレポートでは前回の調査との比較も行われています。

調査の結果、OAに対する認識は全体に肯定的で、回答者の49%がOAにすると購読型の雑誌に載せるよりも論文が広く流通すると考えており(2013年は38%)、ビジビリティが高まるとする回答も増加していました(2013年は27%に対し今回は35%)。また、「OA雑誌は購読型雑誌よりも質が低い」という考えに強く同意する研究者は2013年に比べ僅かながら減っていました(2013年は10%に対し今回は8%)。

他方で、ライセンスに関する研究者の認識は保守的で、クリエイティブ・コモンズライセンスで最も好まれるのは制限の強いCC-BY-NC-NDライセンスで、CC-BYの支持者は前回よりは増えているものの、依然最も好まれないライセンスであったとされています。

2014 Open Access Survey: examining the changing views of Taylor & Francis authors(Taylor & Francis Online)
http://www.tandfonline.com/page/openaccess/opensurvey/2014

Taylor & Francis Open Access Survey June 2014
http://www.tandf.co.uk/journals/explore/open-access-survey-june2014.pdf

参考:
Taylor & Francis、1万5千人の著者から回答を得たオープンアクセス意識調査のレポートを公表
Posted 2013年3月19日
http://current.ndl.go.jp/node/23123