図書館で電子書籍を貸し出すと購入につながる?(英国)

英国出版協会(The Publishers Association)と英国図書館長協会(Society of Chief Librarians:SCL)が2014年3月から、1年間の計画で行っている電子書籍の貸出に関するパイロットプロジェクトから、図書館における電子書籍の貸出が、直接的に購入に結び付くことがわかってきたと報じられています。これは2014年4月8日~10日にかけて開催されたLondon Book Fairにおけるパネルディスカッションの中で、SCL会長のJanene Cox氏が発言したものです。

このプロジェクトでは英国の4つの図書館が参加し、約1,000の電子書籍を図書館を通じて借りられるようにすると同時に、そこから購入もできるようにしています。参加館の1つであるDerbyshireの図書館では、最初の分析対象期間中にのべ464の電子書籍が借りられ、そのうちのべ約20冊が購入されていたとのことです。Cox氏によれば、多くの利用者は貸出期間中であるにも関わらず、同じ電子書籍を購入していたとされています。

E-lending trial leads to click-through sales(The Bookseller、2014/4/11付け)
http://www.thebookseller.com/news/e-lending-trial-leads-click-through-sales.html

UK Library eBook Pilot Shows Library Loans Drive Sales(The Digital Reader、2014/4/13付け)
www.the-digital-reader.com/2014/04/13/uk-library-ebook-pilot-shows-library-loans-drive-sales/