MOOCで良い成績をとっても就職に結びつくとは限らない? edXの場合

2013年12月16日付けのThe Chronicle of Higher Educationの記事で、MOOCプラットフォームの一つであるedXが過去に、MOOCで良い成績を収めた受講者を選び出し、企業とのマッチングを図るパイロットプロジェクトを行っていたものの、失敗に終わっていたことが報じられています。

同記事によれば、このパイロットプロジェクトはカリフォルニア大学バークレー校のコンピュータサイエンスに関するMOOCを受講していた学生の中で、好成績を修めていた者868人を対象に、GoogleやAmazon等のIT関連企業へのマッチングを図る、というものでした。868人のうちの多くは米国外で、専門職として働いている者であったとのことです。

MOOCを受講していることはより良い職を得る際に有利に働くともいわれますが、このパイロットプロジェクトでは868人中、面接にこぎつけられたのは3人のみで、就職にまで至ったものはいなかったとされています。この理由について、記事の中では企業の人事部門が採用候補者を調査する際に、従来型の大学での経験を重視することが一因ではないかと述べられています。さらに記事中では、この結果を受けて現在edXでは異なるビジネスモデルを模索していることが紹介されています。

edX Drops Plans to Connect MOOC Students With Employers(The Chronicle of Higher Education、2013/12/16付け)
http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/edx-drops-plans-to-connect-mooc-students-with-employers/48987