公共図書館におけるMOOCを活用したプログラムの事例(米国)

2013年12月10日付けのLibrary Journal誌(オンライン)に、“MOOCing at the Public Library”と題する記事が掲載されています。この記事では、コネチカット州のEidgefield Libraryで実施された、MOOCを活用した大人向け読書プログラムの概要が紹介されています。筆者は同館のDorothy Pawlowski氏です。

記事によると、同館はCourseraにコンタクトを取り、そのMOOCの講座の1つである Fiction of Relationship(Brown University提供)を読書プログラムに活用することの許可を得、2013年夏に実際に実施したとのことです。内容としては、図書館のスクリーンで講義を聴講し、その後その内容やリーディングの課題についてディスカッションをするもので、図書館員やボランティアもファシリテーターとしてディスカッションに参加したとのことです。またこのミートアップ(会合)は、10週間の講義期間中、毎週1回実施されたとのことです。

なお、著者は、公共図書館はMOOCのために最適なミートアップの場所を提供することができると考え、その考えをテストしてみたとのことです。プログラムには当初約40人の申し込みがあり、その約半数の20名ほどが修了したとのことで、MOOCの修了率の低さが指摘されていることを考慮すると、この結果は励みになるものだったとしています。また参加者の評価も良かったようです。

MOOCing at the Public Library(Library Jouranal, 2013/12/10付け)
http://lj.libraryjournal.com/2013/12/public-services/moocing-at-the-public-library/#_

Fiction of Relationship(Coursera)
https://www.coursera.org/course/relationship

参考:
E1433 – MOOCについて図書館員が知るべきことは?<文献紹介> カレントアウェアネス-E No.237 2013.05.23
http://current.ndl.go.jp/e1433