論文単位の利用統計実務指針 PIRUS Code of Practice Release 1公開

2013年10月、論文単位の利用統計の記録と提供に関する実務指針”Release 1 of the PIRUS Code of Practice”が公開されました。これは英国情報システム合同委員会(JISC)の助成を受けて行われたプロジェクト“Publisher and Institutional Repository Usage Statistics (PIRUS)”の成果に基づくものです。

PIRUSプロジェクトでは電子ジャーナルや機関リポジトリの個々の論文についての利用統計を、電子リソースの利用統計の実務指針であるCOUNTERに準拠して取得するためにはどのような課題解決が必要かを調査していました。その成果に基づくPIRUS Code of PracticeはCOUNTERに準拠した上で、論文単位での利用統計実現のために論文のDOIやORCID識別子などをあわせて用いることとしています。COUNTERに従って利用統計を提供しているベンダ・サービスについてはPIRUS Code of Practiceに準拠した統計の作成も求められるほか、それ以外の機関でも利用できる標準も示されています。

Introduction to Release 1 of the PIRUS Code of Practice for recording and reporting usage at the individual article level(COUNTER、2013/10付け)
http://www.projectcounter.org/pirus.html

The PIRUS Code of Practice for recording and reporting usage at the individual article level(COUNTER、2013/10付け)
http://www.projectcounter.org/documents/Pirus_cop_OCT2013.pdf

参考:
論文単位の利用統計を標準化して取得するためのプロジェクト”PIRUS”の報告書
http://current.ndl.go.jp/node/12289

CA1512 – 動向レビュー:電子ジャーナルの出版・契約・利用統計 / 加藤信哉 カレントアウェアネス No.278 2003年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1512

CA1666 – 動向レビュー:機関リポジトリの利用統計のゆくえ / 佐藤義則 カレントアウェアネス No.296 2008年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1666