電子書籍の普及が進む中で、ダグラス郡図書館のラルー館長が取り組んできたこと(記事紹介)

米国の州・地方政府関係者向けのメディア“Governing”に、コロラド州ダグラス郡図書館ラルー(Jamie LaRue)館長による電子書籍への取り組みについての記事が掲載されています。ラルー館長は、図書館における電子書籍の先進的な導入方法として注目されている「ダグラス郡モデル」を牽引した人物です。

記事にはラルー館長の考えや現在までの成果について、以下のような記述があります。
・ラルー館長は、小規模な出版や自費出版に着目し、図書館を、ベストセラーを見つける場所から、地域のインキュベーターとして地元で育つ書き手を育成する場所へと変えたいと望んだ
・ダグラス郡図書館はこれまでに900の小規模出版社、数百もの個々の作家から電子書籍を購入し、そのタイトル数は電子書籍の目録に登録された35,000タイトルのうち21,000にのぼる
・ダグラス郡図書館の電子書籍貸出の中心はメインストリームのタイトルでそれらが全体の65%を占めるが、自費出版等のコンテンツへのニーズは明らかに高まっている
・ラルー館長は、同館の持つ直接購入事業のためのコンテンツマネジメントシステムを自費出版ポータルにしていくのは容易だと考え、図書館の出版者としての役割に目を向けている

Can Libraries Survive the E-Book Revolution?(Governing, 2013/7付け)
http://www.governing.com/topics/education/gov-can-libraries-survive-ebook-revolution.html

参考:
E1363 – 米国図書館界で注目,電子書籍の「ダグラス郡モデル」とは? カレントアウェアネス-E No.227 2012.11.29
http://current.ndl.go.jp/e1363

E1309 – 情報が至る所にある時代の公共図書館員の活躍の場所は? カレントアウェアネス-E No.218 2012.07.12
http://current.ndl.go.jp/e1309