図書館に設置した3Dプリンタの利用状況は? カナダ・ダルハウジー大学図書館の事例報告公開

2013年5月1日付で、カナダ・ダルハウジー大学図書館における3Dプリンタ・3Dスキャナの導入に関する事例報告が公開されていました。報告はカナダ研究図書館協会(CARL)のWebサイトから入手することができます。

ダルハウジー大学図書館では2012年3月に3Dプリンタを、2013年2月に3Dスキャナを導入しており、機関リポジトリにおいて3Dスキャナでスキャンした3Dモデリングデータも公開しています。報告の中では前半では3Dスキャナの導入について、後半では設置から1年が経った3Dプリンタの利用状況の報告がなされています。

3Dプリンタについては、導入当初は他人の作った3Dモデルを出力する利用者が約70%を占めたものの、現在では67%の利用者が自分で作ったモデルを出力していること、利用者の多くがリピーターとなっていることなどが報告されています。一方で、利用者数自体は多い月でも20人を超える程度にとどまっており、その理由として多くの利用者は3Dプリンタに興味はあっても、自分で3Dモデルを作る方法を知らないことを挙げています。そこで、同大学の図書館員は3Dモデリングの講習会開催などを企画しているとのことです。

A Further Investigation into 3D Printing and 3D Scanning at the Dalhousie University Libraries: a Year Long Case Study(CARL、報告書中の日付は2013/4/26、サイトでの公開は2013/5/1付け)
http://www.carl-abrc.ca/uploads/Publications/2013-04-26%20Michael%20Groenendyk%20ENG.pdf

Report on 3D Printing and Scanning now available(CARL、2013/5/1付け)
http://www.carl-abrc.ca/news/70/201/Report-on-3D-Printing-and-Scanning-now-available.html

参照:
カナダ・ダルハウジー大学図書館が3Dスキャナを導入し、3Dモデリングデータのリポジトリを公開
http://current.ndl.go.jp/node/22921