英国政府が「Finchレポート」に対する公式見解を、英国研究会議と欧州委員会がオープンアクセス方針を発表

2012年6月17日に英国の研究情報ネットワーク(RIN)が公表したいわゆる「Finchレポート」(正式名称:Accessibility, sustainability, excellence: how to expand access to research publications)は公的助成を受けた研究成果のオープンアクセス(OA)化をテーマとしており、OA誌(ゴールドOA)を推奨するその内容に対して、学術情報流通のステークホルダーからその内容について様々な反応が出ていました。

Finchレポートを受けて、7月16日には、英国政府がレポートの内容を基本的に受け入れる旨の公式見解を発表しました。

さらに、同日、英国研究会議(RCUK)が2013年4月1日から適用する新しいOA方針を公表し、RCUKの助成を受けた研究成果は方針中で示す条件に適合するジャーナルで出版することなどを義務付けると発表しました。ジャーナル自体がOAでなくても、著者原稿(査読による変更を含めて)をリポジトリで公開することが許可されていれば条件に適合すると見なされるようです。また、出版社に投稿料(APC)を支払う必要があるケースには、クリエイティブコモンズライセンスのCC-BYを使用することを義務付けるとしています。

続いて、7月17日には、欧州委員会(EC)が、2014年から2020年に実施される助成プログラム“Horizon 2020”による助成を受けた研究成果については、OA誌への投稿または出版後原則6か月以内のセルフアーカイブによって公開することを義務付ける方針を発表しました。

Letter to Dame Janet Finch on the Government Response to the Finch Group Report...(PDF:5ページ)
http://www.bis.gov.uk/assets/biscore/science/docs/l/12-975-letter-government-response-to-finch-report-research-publications

RCUK announces new Open Access policy(RCUK 2012/6/16付けプレスリリース)
http://www.rcuk.ac.uk/media/news/2012news/Pages/120716.aspx

Scientific data: open access to research results will boost Europe's innovation capacity(EC 2012/7/17付けプレスリリース)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/12/790

European Commission backs calls for open access to scientific research(Guardian 2012/7/17付け記事)
http://www.guardian.co.uk/science/2012/jul/17/european-commission-open-access-scientific-research

英国: 公的助成研究成果OA化最終報告書が公表、反応さまざま(記事紹介)(STI Updates 2012/6/19付け記事)
http://johokanri.jp/stiupdates/education/2012/06/007408.html

英国: 公的助成研究成果OA化最終報告書が公表、反応さまざま(記事紹介その3)(STI Updates 2012/7/3付け記事)
http://johokanri.jp/stiupdates/education/2012/07/007461.html

英国: 政府、Gold OAを採用へ、足並みの乱れも?(STI Updates 2012/7/17付け記事)
http://johokanri.jp/stiupdates/policy/2012/07/007496.html

参考:
研究成果へのアクセス拡大に向けて必要な活動は何か? 英国研究情報ネットワーク(RIN)がレポートを公表
http://current.ndl.go.jp/node/21156