地域コミュニティに飛び込んでレファレンスを行う―公共図書館におけるエンベディッド・ライブラリアンの事例(記事紹介)

American Libraries Magazine誌が2012年6月13日付けで公共図書館におけるエンベディッド・ライブラリアン(embedded librarian)の事例報告を掲載しています。この記事は、米国コロラド州のダグラス郡図書館の「コミュニティ・レファレンス」と名付けられた取組について同館職員らが紹介しているものです。

同館ではJamie LaRue館長の下で、地域コミュニティに対して図書館の存在意義をどのように示せるかという問題意識から、職員が図書館から出てコミュニティの中に飛び込み、その中で発生する疑問や問題の解決を支援するというサービスを行うに至りました。これは大学図書館を中心として行われているいわゆるエンベディッド・ライブラリアンと呼ばれるサービスの一形態と言えます。

記事では、2006年から始まったこの取組について、大きく、(1)コミュニティの中に姿を見せる(Show Up: Embedding our librarians)、(2)そこで問題となっていることに注意を払う(Pay attention: I’m here, now what?)、(3)関係を保ち続ける(Stay in touch)、という3段階に分けて解説しています。

Community Reference: Making Libraries Indispensable in a New Way(American Libraries Magazine 2012/6/13付け記事)
http://americanlibrariesmagazine.org/features/06132012/community-reference-making-libraries-indispensable-new-way

参考:
CA1751 – 動向レビュー:「エンベディッド・ライブラリアン」:図書館サービスモデルの米国における動向 / 鎌田 均
http://current.ndl.go.jp/ca1751

授業の情報コンシェルジュとして仕える、Twitter上の“Embedded Librarian”(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/17694

授業に参加して情報リテラシー支援を行う”embedded librarian”の試み
http://current.ndl.go.jp/node/7354