図書館を利用しない市民層を見出し、彼らが求めるサービスを提供したセルビア・ベオグラード市立図書館の事例

国際図書館連盟(IFLA)が発行しているIFLA Journalの37巻4号(2011年12月号)に、セルビアのベオグラード市立図書館(Belgrade City Library)の取組みを紹介した“65+: Engaging underserved patrons – a success story!”という4ページの論文が掲載されています。セルビアでは2,300ある図書館のうち160が公共図書館で、それらの図書館カードの保有者率は平均で5~7%程度と、IFLAが推奨している最低基準よりも低いそうです。事態の改善に向けて、同館は2009年末に、図書館を利用していないユーザ層の特定と彼らのニーズを探ることを目的とし、アンケートやフォーカスグループインタビュー等の調査を実施しました。その結果、同館は「大卒で65歳以上の退職者」というグループに着目し、彼らの声に応えて、利用者カードの作成費用を無料にしたり、コンピュータリテラシーの講習会を開始するなどのサービスを実行し、利用者増等の成功に至ったと紹介されています。

Out now: December 2011 issue of IFLA Journal (IFLA 2012/1/26付けニュース)
http://www.ifla.org/en/news/out-now-december-2011-issue-of-ifla-journal