電子ジャーナルをタイトル単位で契約するのはビッグディールより得か? 英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が判定ツールを開発

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が電子ジャーナルのビッグディール契約の妥当性を判定するツールを開発し、RLUK加盟館向けワークショップで披露したそうです。このツールでは、各ジャーナルの価格情報と利用統計を利用し、ビッグディール契約と、ジャーナルをタイトル単位で購入して足りない分をドキュメントデリバリーサービスで補う方法と、どちらがよりコストを削減できるかを判定するものだそうです。少数の機関でこのツールをテストしたところ、ダウンロードされた論文の大半は少数のジャーナルで、他にいくらかのジャーナルが散発的に使用されていたという結果だったそうで、タイトル単位の購入のほうがビッグディールより安上がりになる可能性があると指摘されています。

なお、RLUKは2010年11月、出版社が価格を下げないかぎり今後はビッグディールを維持しない旨の声明を出しています。

Press Release: RLUK Develops Journal Subscription Analysis Tool (RLUK 2011/7/28付けニュース)
http://www.rluk.ac.uk/content/press-release-rluk-develops-journal-subscription-analysis-tool

参考:
英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、学術雑誌の価格抑制を求める声明を発表
http://current.ndl.go.jp/node/17206

CURLからRLUKに:英国大学図書館コンソーシアムの戦略計画2008-2011
http://current.ndl.go.jp/node/8152