現在の目録の問題点とこれからの目録に求められるものとは(文献)

国際図書館連盟(IFLA)のサイトに、英国のヴィクトリア&アルバート博物館の情報サービス部門のMartin Flynn氏による、現在の図書館の目録に関する論考が掲載されています。論考は、2010年8月のIFLA大会の発表用資料で、米国議会図書館、OCLC、オーストラリア国立図書館、研究情報ネットワーク(RIN)から2006-2009年に出された4つのリポートを基に現在の目録の問題点を指摘したものです。次のような点が指摘されています。
・目録の中身がサーチエンジンの検索対象となっていない
・利用者にとって目録は難しく、使いこなせていない
・目録作成には多くの重複作業が発生している
・デジタル資料に十分対応していない
・関連性順の表示等の機能は図書館目録ではなくサーチエンジンで実現されている
・図書館間貸出や文献複写サービスが活用されていない
・図書館システムは利用者よりも図書館員のためのカスタマイズに費用がかかっている

From Dominance to Decline? The Future of Bibliographic Discovery, Access and Delivery
http://www.ifla.org/files/hq/papers/ifla76/71-flynn-en.pdf

Library Catalogues: From Dominance to Decline? The Future of Bibliographic Discovery, Access and Delivery(2010/6/20付けResourceshelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2010/06/20/library-catalogues-from-dominance-to-decline-the-future-of-bibliographic-discovery-access-and-delivery/