OCLCのウェブベース統合図書館システム開発戦略への反応

OCLCが2009年4月23日に発表した、ウェブベースの共同利用型図書館業務システムを構築する戦略に対する各ベンダー、ライブラリアン等の反応を、Library Journal誌がまとめています。選書・発注や貸出等のデータもOCLCが集中管理することになることを、物議を醸したWorldCatレコードの利用に関するポリシーと関連づけて懸念する意見や、非営利企業が市場を支配してしまうのではないかという指摘、LibraryThing (for Libraries) など競合する他ベンダーの不安の声、主に中小規模の図書館をターゲットにした戦略ではないかとの推測、現在寡占化が進んでいる統合図書館システム(ILS)市場を打ち破れるのではないかとの期待など、さまざまな反応が紹介されています。

Tough Questions Emerge on OCLC’s Competitive Advantage and Data Policies – 4/28/2009 – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6654121.html

また同誌は、OCLCの新システムで必要とされる機能や課題についての、図書館システムに詳しいヴァンダービルト大学のブリーディング(Marshall Breeding)氏の考察記事も掲載しています。

Breaking Down the Components of OCLC’s New Library System – 4/28/2009 – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6654793.html

なおOCLCは、WorldCat Local “quick start”のFAQを公開しています。

WorldCat Local “quick start”
http://www.oclc.org/us/en/worldcatlocal/quickstart/faqs/default.htm

参考:
OCLC、ウェブベースの共同利用型図書館業務システムを構築する戦略を発表
http://current.ndl.go.jp/node/12692