国際図書館連盟(IFLA)、2018年の国際マーケティング賞の受賞図書館を発表

国際図書館連盟(IFLA)が、2018年の国際マーケティング賞(IFLA International Marketing Award)の受賞図書館を発表しています。

同賞には56件の応募があり、10件のプロジェクトが選ばれました。応募の内訳は、館種別では大学図書館から35件、公共図書館から21件で、国別の応募数は中国の23件が最多で、ロシア5件、インド4件、オーストラリア3件、米国・ドイツ・フィリピン・フランスが2件と続きます。

第1位には、米国・ニューヨーク市のニューヨーク公共図書館(NYPL)、ブルックリン公共図書館、クイーンズ公共図書館による“2017 NYC Youth Amnesty”が選ばれました。同プロジェクトは、17歳以下の利用者の貸出資料の延滞による罰金を免除し、罰金の未払いで利用停止になっていた利用者に再び図書館を利用してもらう取組みです。取組みの結果、4万人以上の利用資格が復活しました。

第2位には、ニュージーランドのInvercargill City Libraries and Archivesによるより多くの利用者(特に若者)と結びつくためのソーシャルメディアでのマーケティング“Keeping up with the Librarians”が、第3位には、クロアチア国立大学図書館(National and University Library in Zagreb)の、ザグレブ市の古い絵葉書などの同館のデジタル化資料を用いて図書館によるデジタル化に馴染みのない住民や観光客を対象としたアプリとポータルサイトを開発した“Greetings from Zagreb”が選ばれました。

2018 IFLA International Marketing Award Winners Announced(IFLA,2018/3/16)
https://www.ifla.org/node/34315

IFLA International Marketing Award Winners 2018(PDF: 2ページ)
https://www.ifla.org/files/assets/management-and-marketing/newsletters/media_release_2018.pdf
※プレスリリース

Kids & Teens Get a New Start at N.Y.C. Libraries
https://nyclibraries.org/newstart/

参考:
国際図書館連盟、第13回国際マーケティング賞の受賞図書館を発表
Posted 2017年4月20日
http://current.ndl.go.jp/node/33871

E637 – IFLA,2007年国際マーケティング賞発表
カレントアウェアネス-E No.105 2007.04.25
http://current.ndl.go.jp/e637

本を読むなら許します! ニューヨーク公共図書館による子ども利用者14万人の罰金帳消しキャンペーン
Posted 2011年7月26日
http://current.ndl.go.jp/node/18757

E497 – 米国公共図書館の「延滞料」事情−「延滞料」を取る図書館と取るのをやめた図書館
カレントアウェアネス-E No.84 2006.06.07
http://current.ndl.go.jp/e497