OCLC WorldCat.orgがSchema.orgによるマークアップを採用、Linked Dataへ向けた取組の一環として

OCLCではdewey.info、VIAF、FASTなどLinked Dataに向けた取組を行っていますが、その一環として、総合目録WorldCat.orgにおいてSchema.orgによるマークアップを採用したと2012年6月20日に発表しました。

これによりWorldCat.orgはウェブ上で最も大規模なLinked Data形式の書誌データセットになったとしていますが、現在では試行的な取組と述べられています。現在対象となっているのは図書及び雑誌の書誌レコードで、ライセンスはOpen Data Commons Attribution Licenseが適用されています。

Schema.orgは、2011年6月にGoogle、Bing、Yahoo!によって発表された取組で、検索エンジンによるクロールやインデクス作成などを促進するために、コンテンツの型ごとにメタデータの共通化されたマークアップ方法を提案するというものです。実際、WorldCat.orgの書誌詳細ページの最下部には“Linked Data”というセクションが設けられており、その部分のHTMLソースを見ると、Schema.orgによるマークアップがなされていることが確認できます。また、Schema.orgの図書館向け拡張語彙も採用されているようです。

OCLC adds linked data to WorldCat.org(OCLC 2012/6/20付けニュース)
http://www.oclc.org/news/releases/2012/201238.htm

例)Topology from the differentiable viewpoint(WorldCat.org)
http://www.worldcat.org/oclc/1201670

Linked data at OCLC
http://www.oclc.org/data.html

Schema.org
http://schema.org/

Experimental “library” extension vocabulary for use with Schema.org
http://purl.org/library/

参考:
CA1746 – 動向レビュー:Linked Dataの動向 / 武田英明
http://current.ndl.go.jp/ca1746

E1240 – 図書館によるLinked Dataの活用へ向けたW3Cのグループの提言
http://current.ndl.go.jp/e1240

E1192 – Schema.org:ウェブ情報の意味の記述方法を共通化する試み
http://current.ndl.go.jp/e1192

Linked Open DataによるWorldCatデータ公開に向けたOCLCの取組(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/20681

フランスの大学図書館総合目録“Sudoc”が1,000万件の書誌データをLinked Dataで公開 Schema.orgへの対応も?
http://current.ndl.go.jp/node/18676