E966 – NDL,資料収集の方針を公表

カレントアウェアネス-E

No.156 2009.08.19

 

 E966

NDL,資料収集の方針を公表

 

 国立国会図書館(NDL)はこの度,同館のウェブサイトに蔵書構築のページを新たに設け,資料収集の方針を示す文書である「資料収集の指針」及び「資料収集方針書」を公表した。このページではこれらの文書のほか,資料収集の手段や,東京本館・関西館・国際子ども図書館における所蔵資料の分散配置等の概要についても簡単に紹介している。

 「資料収集の指針」は,NDLの資料収集の目的や基本的な方向性を示すもので,1993年に策定された。直近の改正は2007年3月で,電子ジャーナルやインターネット資料等のネットワーク系電子出版物(通信等により公表された出版物)についても図書館資料と同等に重要であると位置づけて,選択的に収集し,利用提供を行うことが追加された。

 「資料収集方針書」は,資料収集の指針に基づき,NDLにおいて収集する資料の種類,範囲,優先順位等を示すものである。1995年に策定され,購入する資料の選定の際の手引きとして館内で利用されてきたが,NDLの収集範囲及び重点の置き方をより分かりやすく示すため大幅に内容が見直され,2009年7月に「資料収集方針書(2009)」が新たに策定された。

 「資料収集方針書(2009)」では,第1章「国内の資料」で,納本制度による収集範囲のほか,複本の整備,留意すべきコレクションについて記載している。第2章「外国の資料」では,おもに主題別の収集方針及び範囲,留意すべきコレクションについて,第3章「電子情報」では,利用権契約する電子ジャーナル,抄録・索引等のオンラインデータベースや,NDLが収集・蓄積するインターネット資料等について,第4章「立法関係資料」では,国会に対するサービスのために収集する資料・情報について記載している。

 NDLでは,この資料収集方針書に基づき,社会,人文,科学技術などそれぞれの主題を担当する課が中心となって選書を行っている。また,寄贈の申出があった場合にも,これに基づき受入れの要否について判断している。

(収集書誌部)

Ref:
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/collection.html
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/collection_01policy.html
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/collection_02guideline.html