E329 - ウェブ上を飛び交うオープンアクセス情報:Open Access Japan創設

カレントアウェアネス-E

No.58 2005.05.18

 

 E329

ウェブ上を飛び交うオープンアクセス情報:Open Access Japan創設

 

 今月から米国国立衛生研究所(NIH)のパブリックアクセス方針(E297参照)がついに実施に移った。現在に至るまで,オープンアクセスを巡ってはホームページ,メーリングリスト,ウェブログなど,ウェブ上のあらゆる媒体を通して情報が盛んに流通・交換されており,こうしたウェブ上の媒体が実際に機能しているという点で注目に値する。

 たとえば,NIHの最終方針の場合,インフォーマルな情報がメーリングリストやウェブログに先に掲載され,後追いで公式情報がホームページ上で発表された。NIHによるパブリックコメントの募集もウェブを通して行われ,6千以上の意見が寄せられた。ベルリン宣言の具体化や実効性の向上に寄与した3月のベルリン3会議(E311参照)でも,当日の模様が極めて早く電子ジャーナルに掲載され,配布資料やストリーミング映像までも公開されている。もはや,オープンアクセスの動向をつかもうとするならば,ウェブ上の情報源は必要不可欠なものになっている。

 日本においてもオープンアクセスへの関心が高まっていくのは間違いないところであるが,日本語によるまとまった情報提供が定期的に行われているとは言いがたく,その必要性は高い。そこで,慶應大の倉田敬子教授と千葉大の土屋俊教授の研究グループが共同で,オープンアクセスのポータルサイト"Open Access Japan"の運営を開始することになった。同サイトでは,オープンアクセスおよび関連する話題の文献紹介やメーリングリストにおける議論の動向紹介などを定期的に提供しており,コメントを寄せることもできる。多くの方の参加を期待したい。

(慶應義塾大学大学院:三根慎二)

Ref:
http://www.eprints.org/berlin3/program.html
http://www.openaccessjapan.com
E297
E311