E320 – メタデータ自動生成の可能性−AMeGAレポート

カレントアウェアネス-E

No.57 2005.04.20

 

 E320

メタデータ自動生成の可能性−AMeGAレポート

 

 ノース・カロライナ大学図書館情報学大学院メタデータ研究センターは,米国議会図書館(LC)の「ウェブ情報資源の書誌コントロールに関するアクションプラン」(CA1431参照)の一環として,メタデータ自動生成に関するプロジェクトAMeGA(Automatic Metadata Generation Applications)を進めてきたが,2月17日,1年間の調査をまとめた最終レポートを発表した。

 レポートでは,まず,マイクロソフト社のWordなど数種類のコンテンツ作成ソフトに備えられているメタデータ自動生成の機能について,どの要素を生成するのか,生成する方法はどのようなものかといった点を調査している。次に,カタロガーなど専門家約200人にメタデータのどの部分を自動生成するのが適切かアンケートを行っている。その結果,ダブリンコアでいう言語(language)やフォーマット(format)といった技術的要素が自動生成にはより適当であるが,主題(subject)や内容記述(description)などは人手による入力がより適当であると考えられており,自動生成と人手による品質管理でメタデータ作成がより効果的・効率的に行える可能性が指摘された。

 そして,これらの結果をもとに,今後アプリケーション開発時に考慮すべき機能要件や課題を列挙している。またLCには,MARC等伝統的な書誌レコードとのクロスウォーク(CA1552参照)や典拠ファイルとの連携なども視野に入れながら,ベンダーと協力して開発を主導するよう要請している。

Ref:
http://www.loc.gov/catdir/bibcontrol/lc_amega_final_report.pdf
http://ils.unc.edu/mrc/amega.htm
CA1431
CA1552