E152 – アジア情報サービスの現状と課題 <NDLシンポジウム報告>

カレントアウェアネス-E

No.27 2003.12.03

 

 E152

アジア情報サービスの現状と課題 <NDLシンポジウム報告>

 

 11月19日,国立国会図書館の主催により,関西館でアジアに関する資料の収集と提供について考えるシンポジウム「アジアへの知的探求と図書館サービスの新展開」が開催された。シンガポール,オランダ,オーストラリア,米国,日本の図書館関係者や研究者が各機関の活動の紹介をするとともに,アジア情報サービスについて意見を述べた。講演の詳しい内容は『国立国会図書館月報』に後日掲載される予定である。

 基調講演では東京外国語大学の藤井毅教授が,文部科学省21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」を紹介し,日本におけるアジア研究振興のための史資料面における課題として,(1)アジア・アフリカ近代諸語資料に特化させた所蔵機関,(2)ネットワーク,コンソーシアム,(3)専門司書養成,(4)専門アーキビスト養成,(5)緊急対応型収集システム構築,の5点の必要性を指摘した。また,全体を通して,アジア情報を有効に収集し利用に供するためには,図書館や公文書館といった職域の壁を越えた人的ネットワークの構築,書誌情報の共有化,資料のデジタル化の促進,保存等の技術が浸透していない地域での人材育成などが肝要であることが確認された。

Ref:
http://www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/asiasympo.html
http://www.tufs.ac.jp/21coe/area/index-j.html