E081 – 米公共図書館,ネットショッピングの仲介に着手

カレントアウェアネス-E

No.14 2003.05.21

 

 E081

米公共図書館,ネットショッピングの仲介に着手

 

 景気低迷等に伴う予算削減により,米国の多くの公共図書館が運営基金の確保に悩まされている(E010参照)。そのような中,カリフォルニア州のウッドランド公共図書館は,同館ホームページ内にオンラインショップのリンク集(インターネット・ショッピング・モール)「Shop for the library」を構築した。顧客がここを介して商品を購入するたび,売上の2%から最大55%が同館に図書館サービスの運営基金として入るというユニークな資金調達の試みである。Amazon.com等,200以上のオンラインショップが,書籍,健康,旅行などカテゴリー別に分けられて紹介されている。この事業はミュージアム・図書館振興機関(IMLS,CA1171参照)の支援を受けて行われている。

 規模の大きな公共図書館であれば図書館ショップの売上から収入を得ることが可能であるが,多くの図書館ではそのためのスペースも人員も用意できない。しかしウェブベースであれば少ない投資で図書館ショップが展開できる。今回の試みが成功すれば,他の公共図書館にも影響を与えることとなりそうだ。

Ref:
http://www.shopforthelibrary.net/textonly/
http://www.econtentmag.com/Articles/ArticleReader.aspx?ArticleID=4280
E010
CA1171