CA1113 – 英国図書館が外国雑誌の購入費削減 / 福田理

カレントアウェアネス
No.210 1997.02.20


CA1113

英国図書館が外国雑誌の購入費削減

雑誌価格の値上がりに購入予算の伸びがともなわないという悩みは欧米も事情は同じらしい。雑誌論文のドキュメント・サプライの本家本元の英国図書館(BL)も同じ悩みを抱えている。

BLは現在,国内誌37,100誌,外国誌74,900誌を継続して受け入れており,このうち,外国誌の購入に年間600万ポンドを使っている(95-96会計年度)。外国誌のうち,10,975誌については,従来,ロンドンでのレファレンス用と,ボストン・スパでのドキュメント・サプライ用に2部購入して来た。

政府補助金の実質的な逓減にともなって,昨年の2月,300万ポンドの資料購入費削減案が発表されたが,そのうち170万ポンドの削減は2部購入の廃止によって達成することとされた。これをうけて,科学技術レファレンスとドキュメント・サプライの二つの諮問委員会は,対象誌を研究者と利用者の立場から評価しなおし,最重要誌1,150誌については,1997年も2部購入を続けるべきであるという結論を出した。また,その次に重要な2,000誌については,ドキュメント・サプライの利用が集中する刊行後6ヶ月間はボストン・スパに,その後はロンドンに移送することを提案している。

福田 理(ふくだおさむ)

Ref : British Library puts more money into journal subscriptions for 1997. http://portico.bl.uk/news/journals.html