アーカイブ - 2016年 - book

12月 28日

CA1890 - 動向レビュー:英米のオーラルヒストリー・アーカイブから何を学ぶか / 梅崎 修

オーラルヒストリーという研究手法は、ここ20年、多くの学問分野の中に取り入れられてきた。オーラルヒストリーとは、人生経験の記憶をインタビューによって収集したオーラル(口述)の記録、もしくは、そのような記録を使った研究を意味する。

CA1889 - 動向レビュー:Web2.0の現在 / 川瀬直人

いまさらWeb2.0と訝しがる向きは多いかもしれない。オライリー(Tim O'Reilly)が“What is Web2.0”でWeb2.0の考え方を示したのは2005年であり、日本で梅田の『Web進化論』が話題となったのは2006年と、いずれも10年以上前のことである。Googleトレンドを見てもWeb2.0の登場のピークは2006年8月であり、最近言及する人は少ないのが見て取れる。First Monday誌では2016年にWeb2.0の10年と題する特集を組み、Web2.0全般に関する現時点での論考を集めている。本稿では図書館や学術情報流通といった観点から、昨今ではあまり言及されなくなったWeb2.0が、現在ではどのように様変わりをしたのかを概観する。

CA1888 - 動向レビュー:図書館で「ゲーム」を行なう / 井上奈智

あなたは、さすらいの宗教者となり、千年の眠りから目覚めようとする魔族の復活を阻止するべく、魔族の再生を目論むマッドサイエンティストや魔族の末裔と戦う。こんなストーリーが、図書館の一角で話されるかもしれない。図書館員が読み上げるストーリーテリングではなく、図書館利用者が参加するテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(以下、TRPGとする。)の世界の中で、である。

CA1887 - 子どもの本で世界とつながる―ミュンヘン国際児童図書館のホワイト・レイブンズ・フェスティバル― / 中野怜奈

 ミュンヘン国際児童図書館(Internationale Jugendbibliothek)は、ユダヤ系ドイツ人のレップマン(Jella Lepman, 1891-1970)が、第二次世界大戦で荒廃したドイツの子どもたちのために国際児童図書展を開催したことが契機となり、1949年に設立された。現在はミュンヘン市内にあるブルーテンブルク城に約130言語60万冊を所蔵し、子ども向けの貸出図書館、研究資料室、児童書作家のミヒャエル・エンデ、ジェイムス・クリュス、エーリヒ・ケストナー、画家のビネッテ・シュレーダーのミュージアムから成る世界最大規模の児童図書館である。

CA1886 - 国際化へと始動した日本の学校図書館―国際学校図書館協会とその東京大会― / 長倉美恵子

これまで日本で図書館情報学関連の国際大会は何回か開催されてきたが、学校図書館分野の国際研究大会は2016年8月22日から26日までの5日間、明治大学駿河台キャンパスを会場に開催された国際学校図書館協会東京大会が初めてである。ようやく日本の学校図書館も国際的に発信を始めたと言ってよいであろう。

 

CA1885 - イェール大学図書館の日本資料コレクションに関する最近の研究動向 / 松谷有美子

最近、米国のイェール大学図書館が所蔵する日本資料のコレクションが、授業で活用され、研究が進み、図書館展示が行われるなど、にわかに脚光を浴びている。本稿では、イェール大学図書館の日本資料コレクションと、その収集に関与した人物朝河貫一に関して、来日したイェール大学の2名の研究者の研究・教育活動、東京大学史料編纂所の研究協力などに焦点をあてて報告する。

CA1884 - 公共図書館における「夜の図書館」イベント / 松本和代

近年、主に夜の時間帯での開催となるが、通常の開館時間外の時間帯にイベント等を実施する公共図書館が増えている。本稿では、文献やウェブサイトで確認できたそのようなイベントから、地域との連携を図っているものや、こんなイベントを図書館でするのかという、公共図書館としての可能性を広げているものを取り上げ、その内容に基づいて整理し紹介していく。

12月 22日

E1874 - デジタル包摂社会と公共図書館の課題(米国)<文献紹介>

2013年9月から11月にかけて,米国図書館協会(ALA)とメリーランド大学情報政策アクセス・センター(iPAC)は共同で,全ての人がICT技術の恩恵を受けて,生活の質を維持・増進することができるデジタルインクルージョン(包摂)社会を支える公共図書館(以下,図書館)の役割を立証するために,全国調査“The Digital Inclusion Survey 2013”を行なった。本文献は,その実施担当者が,調査によって明らかになった知見・分析結果等を取りまとめたものである。そこでは,パソコンやWi-Fiの無償提供(E1580参照),デジタルリテラシーに関する講習の実施,失業者の就職活動・政府情報の入手・医療保険/失業給付の電子申請に対する支援(E1346参照)といった図書館の取組が紹介され,それらが米国内で広く行われていることから,図書館が地域社会のデジタルデバイドの解消,住民のデジタルリテラシーの促進にとって重要な役割を担っており,図書館はデジタル包摂社会を支えていると結論付けている。...

E1873 - “World e-Parliament Report 2016”から見える図書館の役割

“World e-Parliament Report 2016”(以下「本レポート」という。)は,列国議会同盟(IPU)及びチリ議会下院が2016年6月に共催した“World e-Parliament Conference 2016”へ向けてまとめられたレポートである。議会機能の強化と透明性等の向上のため情報通信技術(ICT)を活用する議会,すなわち電子議会(e-Parliament)を推進するIPUの活動の一環である。2008年の最初のレポート以降,2010年及び2012年に引き続き4回目の刊行となる。...

E1872 - 筑波大学附属図書館における二宮文庫の受入れと活用の取組

筑波大学附属図書館は,2006年に亡くなった歴史学者の二宮宏之氏の旧蔵書を二宮文庫として公開した。これは二宮氏の没後に立川孝一筑波大学教授(フランス史・肩書きはいずれも当時)の仲介によって,約9,000冊の旧蔵書が同館へ寄贈され,2016年9月に受入作業が終了したものである。二宮氏は戦後日本を代表する歴史学者であり,特にフランスを対象とした社会史の研究で多くの歴史家に影響を与えている。...

E1871 - 研究データの法的相互運用性:指針と実施のガイドライン

研究データのオープン化が進み,分野や地域を超えたデータの再利用によって新しい知見を生み出すことが期待されている。しかし,複数のデータセットの利用条件が異なる場合は,どのように再利用すればよいのだろうか。また,研究データには著作権が認められない場合が多いが,作成者の権利をどのように示せばよいのだろうか。こうした疑問に答えるガイドライン(Legal Interoperability of Research Data: Principles and Implementation Guidelines)を,研究データ同盟(RDA)と科学技術データ委員会(CODATA)が共同設置する法的相互運用性分科会(RDA-CODATA Legal Interoperability Interest Group)が公開した。...

E1870 - 購読型ジャーナルをオープンアクセスに転換する15の方法

2016年8月,米国・ハーバード大学図書館の学術コミュニケーション室(Harvard Library Office for Scholarly Communication)が,購読料収入で運営する学術雑誌をオープンアクセス(OA)に転換する方法について体系的にまとめた報告書を公開した。...

12月 21日

12月 8日

E1869 - 研究データ共有によるイノベーションの創出<報告>

2016年10月3日,国立国会図書館(NDL)は,東京本館で報告会「研究データ共有によるイノベーションの創出~第8回RDA総会等の国際議論を踏まえて~」を開催した。本報告会は,NDLが共同運営機関を務めるジャパンリンクセンター(JaLC)の研究データ利活用協議会第1回研究会という位置付けでもあった。報告会の趣旨は,9月15日から17日まで米国・デンバーで開催された研究データ同盟(Research Data Alliance:RDA)第8回総会等の参加者による報告を踏まえ,研究データに関する最新の国際情勢を共有することである。当日は研究者や図書館員等136名の参加があった。...

E1867 - ロシアで国立電子図書館が開設

ロシア連邦では,2016年7月3日連邦法第342号「連邦国家情報システム『国立電子図書館』の設立に関する連邦法『図書館事業について』の改正について」が成立した。これにより連邦法「図書館事業について」を改正し,国立電子図書館によるサービスが法的に位置づけられることになった。...

E1865 - 調布市立図書館におけるディスレクシアの人々へのサービス

「国際図書館連盟(IFLA)によるディスレクシアの人のためのガイドライン 改訂・増補版」(E1679参照)に当館がベストプラクティスとして掲載された時,「大変なことになった!」と実感した。正直言って「ベストプラクティス」と言われるような充実したサービスをしているという意識は無いからである。...

E1868 - ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議(DC-2016)

2016年10月13日から16日まで,デンマークのコペンハーゲンにおいて「2016年ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議(DC-2016)」(E1621ほか参照)が開催された。全体で20か国から約100名,日本からは筆者を含め研究者や学生等5名が参加した。...

E1866 - 英国の大学図書館における利用統計の活用調査報告

本稿では,英国における電子リソースの利用統計サービス,およびその活用事例について報告する。本報告は,平成28年度国立大学図書館協会海外派遣事業の助成を受け,筆者が2016年9月27日から29日にかけて実施した,英国のJisc,インペリアル・カレッジ・ロンドン,ロンドン大学バークベック校の3機関へのインタビュー調査にもとづいている。...

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