アーカイブ - 2011年 - book

12月 28日

CA1761 - 研究文献レビュー:学術情報流通政策と大学図書館 / 小西和信

 本稿では、21世紀最初の10年間における大学図書館をめぐる学術情報流通政策および施策等に関する政府・文部科学省・国立大学図書館協会・国立情報学研究所(NII)等の政策文書やそれらについての主要な研究等をレビューする。なお、ここではもっぱら大学図書館における学術情報流通を取扱うので、竹内(1)の指摘を踏まえ、「学術情報流通政策」と「学術情報政策」を特に区別することなく使用する。あわせて、「大学図書館政策」についても同様とし、多くの場合単に「政策」と略記する。...

CA1760 - デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust―図書館による協同の取り組み/ 田中 敏

 米国の大学図書館等が共同で運営しているデジタル化資料のリポジトリHathiTrust(1)は、ミッションとして「人類の知識の記録の収集・組織化・保存・伝達・共有により、公益に貢献すること」(2)を掲げ、2008年に運営が開始された。その活動は、単なる保存だけでなく、他システムとの連携、印刷資料の管理支援、著作権調査等、多岐にわたっている。本稿では、その概要や最近の動向を紹介する。...

CA1759 - 台湾国家図書館の電子出版物プラットフォームによる電子書籍の収集と提供サービス / 安藤一博

 台湾では電子書籍を販売するプラットフォームがすでに10以上存在しているものの、保有するコンテンツ数が4桁にとどまるものが多く、米国のAmazonや中国の方正のような巨大なプラットフォームはまだ存在していない。しかし、2009年に政府が電子出版市場の拡大を推進する計画(1)を策定して以降、官と民から約200の機関と企業が加盟する「電子閱讀產業推動聯盟」という電子出版産業を推進する団体が結成されるなど電子書籍をめぐる動きが急になっており、電子書籍市場の拡大政策と電子出版関連技術の標準化の検討が台湾総出で進められている。...

CA1758 - 図書館展示の課題:国立国会図書館の企画展示アンケートの結果から / 古野朋子

 一度でも展示を実施したことがある図書館は数多い。図書館展示は広報であり、また利用者教育や人材育成の機会(1)として、図書館業務に利をもたらすものである。...

CA1757 - 日本におけるISIL(アイシル)の導入 / 兼松芳之

 電話、PC、書籍、お札、人……私たちが意識しているかどうかに関わらず、世の中にあるさまざまな存在にIDが付けられている。ここでは、「世界中のすべての図書館にIDを付ける」目的で始まった「図書館及び関連組織のための国際標準識別子」(International Standard Identifier for Libraries and Related Organizations:ISIL)について、その概要・経緯を紹介し、日本におけるISILの導入と運用について説明する。...

CA1756 - 大学図書館とライティング教育支援 / 赤井規晃

 近年、わが国の大学図書館では学部学生に対するライティング教育支援の取り組みが盛んである。講習会(1)やライティング指導に特化した対面サービスの導入(2)といった形で実施されているほか、ライティング教育に関するセミナーやワークショップが開催されており(3)、大学図書館というコミュニティ内での関心の高さがうかがえる。...

12月 22日

E1252 - マンガ『夜明けの図書館』の作者・埜納タオさんインタビュー

E1252 - マンガ『夜明けの図書館』の作者・埜納タオさんインタビュー

2011年10月に刊行された『夜明けの図書館』は公共図書館でのレファレンスサービスをテーマにしたマンガである。3年間の就職浪人を経て「暁月市立図書館」に採用された新米司書「ひなこ」が,利用者の様々な「知りたい」に対する手助けを通じて成長していく姿が,市役所から転属してきた同僚「大野」等の登場人物とともに描かれている。この作品について作者の埜納(ののう)タオさんにお話を伺った。...

E1251 - 欧州4か国の研究データ管理の現状と課題に関する報告書

E1251 - 欧州4か国の研究データ管理の現状と課題に関する報告書

2011年11月付けで,デンマークの電子研究図書館(DEFF)やドイツ研究財団(DFG)等の4機関が共同で運営しているKnowledge Exchange(KE)が,“A Surfboard for Riding the Wave - Towards a four country action programme on research data”と題するレポートを公開した。これは,2010年10月に公開された,欧州委員会(EC)情報社会・メディア総局の「科学データに関するハイレベルグループ」による最終報告書(E1112参照)を踏まえたもので,レポートではKEに参加しているドイツ,デンマーク,英国,オランダの4か国における研究データ管理に関する現状とその課題とともに,共同データインフラの構築に向けた行動計画がまとめられている。...

E1249 - 英国の自治体での公共図書館閉鎖の適法性についての司法審査

E1249 - 英国の自治体での公共図書館閉鎖の適法性についての司法審査

英国では,2010年秋に示された政府の緊縮財政方針により,自治体で公共図書館に配分される予算も縮小を余儀なくされており,多くの自治体で図書館の閉鎖や開館時間の短縮等の計画が持ち上がっている。こうした計画への反対運動(E1139参照)も起こるなか,自治体による閉鎖計画に対して住民が求めていた2件の司法審査(judicial review)について,2011年10月から12月にかけて,それぞれへの判断が示された。司法審査とは,行政の施策の適法性について高等法院(High Court)が判断を示すものであり,これらのケースでは,「1964年公共図書館・博物館法」に規定されている「包括的で効率的な図書館サービス」(comprehensive and efficient library service)の提供義務等が論点となった。...

E1248 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2011/12/21現在)

E1248 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2011/12/21現在)

東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,『カレントアウェアネス-E』での既報(E1155E1161E1166E1172E1177E1205E1222参照)に続き,2011年10月下旬から12月中旬にかけての主な情報をまとめた。

●図書館設置等の支援活動

 2011年12月6日,宮城県図書館が南三陸町図書館の再開支援活動(E1228参照)についてまとめた報告書を公開した。...

12月 8日

E1247 - ACRLが「高等教育機関における図書館の基準」改訂版を公表

E1247 - ACRLが「高等教育機関における図書館の基準」改訂版を公表

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が,2011年10月付けで「高等教育機関における図書館の基準」(Standards for Libraries in Higher Education)の改訂版を公表した。この基準は,大学図書館が学生の教育や所属機関のミッション達成等におけるパートナーとしての役割を担うための指針となることを目的としている。...

E1246 - 米国議会図書館,書誌フレームワークの変革への方針を発表

E1246 - 米国議会図書館,書誌フレームワークの変革への方針を発表

米国議会図書館(LC)は,2011年10月31日付けで,書誌フレームワークの変革に向けた取組みの全体計画を示す文書“Bibliographic Framework Initiative General Plan”を公表した。この取組みに関してLCは,MARCフォーマットの見直し等の検討課題を示した声明を2011年5月に発表しており,今回の文書は,新たなフレームワークに求められる要件や取組みの方法を示したものである。

 文書の序文において,LCの図書館サービス担当副館長マーカム(Deanna B. Marcum)氏は,LCのワーキンググループによる2008年の報告書“On the Record”や,2011年のRDA導入テストの結果報告(E1191参照)での指摘内容を踏まえ,LCは,関係者とともに,将来にわたり役立つフレームワークの構築に取り組むとしている。...

E1245 - 博士課程の学生の情報リテラシーに関する指導教員の役割とは

E1245 - 博士課程の学生の情報リテラシーに関する指導教員の役割とは

2011年10月に,英国の研究情報ネットワーク(RIN)が,博士課程の学生に研究者として求められる情報リテラシーに関して指導教員が果たす役割等を調査したレポートを公表した。調査は2011年1月から6月にかけて実施され,指導教員と学生を対象にしたオンライン調査,ケーススタディ,インタビュー等の手法が用いられた。オンライン調査には,指導教員382名,学生907名の返答があった。以下に,結果の一部を紹介する。...

E1244 - オープンアクセス活動における世界中のサクセスストーリー

E1244 - オープンアクセス活動における世界中のサクセスストーリー

インターネット上で学術情報をオープンにすることをビジョンとして掲げているKnowledge Exchange(KE)は,2005年に設立された団体で,デンマークの電子研究図書館(DEFF),ドイツ研究協会(DFG),英国情報システム合同委員会(JISC),オランダのSURF財団という欧州の4団体によって共同運営されている。2011年10月,そのKEが世界中のオープンアクセス(OA)活動における成功事例を集めたウェブサイト“Open Access Success Stories”を公開した。以下,その中からいくつかのストーリーを紹介したい。...

E1243 - 格差社会に抗議するオキュパイ運動の中の「図書館」

E1243 - 格差社会に抗議するオキュパイ運動の中の「図書館」

「ウォール街を占拠せよ!」を合言葉に,2011年9月17日から米国で始まった格差社会に対する抗議活動“Occupy Wall Street”において,その活動拠点となっているニューヨークのズコッティ公園に,「人民の図書館」(People's Library)の名で知られる“Occupy Wall Street Library”という野外「図書館」が設置された。...

11月 25日

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