アーカイブ - 2019年 8月 8日

立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)、講談社の「ブルーバックスアウトリーチ(BBO)」を利用して「酒呑童子絵巻」修復支援のクラウドファンディングを開始

京都市の立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)が、株式会社講談社の「ブルーバックスアウトリーチ(BBO)」の寄附型プロジェクトとして、同センターが所蔵する「酒呑童子絵巻」修復支援のクラウドファンディングを開始しました。目標金額は200万円で2019年9月23日まで募集が行われています。

ARCが所蔵する「酒呑童子絵巻」は、絵巻作成技術がもっとも進んだ時期である1650年前後に京都で作られたと推定され、完成度は高く、現存する酒呑童子絵巻の中で最も豪華な作品であると考えられています。プロジェクトを通して、劣化が激しく開けることが出来ない状態の絵巻を現代の最高の技術で修復し、修復後は展覧会の開催やデジタル化、研究利用のために活用可能なデジタルアーカイブファイルの公開、などが計画されています。

立命館大学はBBOの最初のパートナー機関として2019年7月25日から4件のプロジェクトを開始しており、このプロジェクトはその中の1つに当たります。

HathiTrustの2019年前半の活動と今後の展望(記事紹介)

2019年8月6日、HathiTrustは、2019年から2023年までの戦略的方向性を示した“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”実施から半年が経過したことを受けて、半年間の活動を振り返りながら今後の展望を示したブログ記事“2019: HathiTrust at Mid-Year & Upcoming Opportunities”を公開しました。

2018年3月13日に承認された“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”では、デジタル保存とアクセス、文化的記録の管理者としての役割等への関与の強化が示されています。HathiTrustの2019年の具体的な出資と活動はここで示された戦略的方向性を達成するために行われています。

2019年1月から6月までの主要な動きとして、印刷物を読むことに障害がある利用者へのアクセシビリティを向上させたこと、1923年に出版されパブリックドメインとなっている5万4,000点近くのタイトルを公開したこと、共同管理(Shared Print)プログラムの第2段階を完了したこと、などを挙げています。

文化庁、「国宝・重要文化財の防火設備等の緊急状況調査結果(アンケート調査結果)」を発表

2019年8月8日、文化庁が、「国宝・重要文化財の防火設備等の緊急状況調査結果(アンケート調査結果)」を発表しています。

フランス・パリのノートルダム大聖堂において発生した火災を受けて実施した、国宝・重要文化財の防火設備等の状況に関するアンケート調査の結果です。

調査結果の主な内容として、美術工芸品の国宝を保管する博物館等では、多くの施設で消火設備等を設置しているが、約半数が30年以上経過し、老朽化による機能低下のおそれがあることが紹介されています。

報道発表(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/index.html
※「2019年8月8日 国宝・重要文化財の防火設備等の緊急状況調査結果(アンケート調査結果)」とあります。

米国デジタル公共図書館(DPLA)の「サービスハブ」におけるソーシャルメディアの活用傾向(文献紹介)

米・イリノイ大学の機関リポジトリIDEALSに、同大学の図書館員であるLynch, Joshua D氏による文献“Digital Public Library of America Service Hub Social Media Usage Analysis”が2019年7月22日付で搭載されています。

米国デジタル公共図書館(DPLA)やDPLAの「サービスハブ」(州単位で複数機関のデータを集約する連携先)のソーシャルメディアを調査し、ソーシャルメディアの利用方法やデジタルコンテンツの利用促進・アウトリーチ活動において共通する戦略・傾向がないかを検証したものです。

『カレントアウェアネス-E』374号を発行

『カレントアウェアネス-E』374号を発行しました。

■E2163■ 起業における図書館活用(3)農業を通して広がった社会貢献
やさい直売おあしす・山中真知子

■E2164■ 県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」の整備と現状
県立長野図書館・小澤多美子

■E2165■ 欧州の国立図書館における複写サービスの現状
利用者サービス部複写課・伊藤暁子

■E2166■ 図書館の共同出資による特別コレクションのOA化事業(米国)
利用者サービス部人文課・曽木颯太朗

■E2167■ アーカイブサミット2018-2019<報告>
アーカイブサミット組織委員会・井上奈智,眞籠聖

E2163 - 起業における図書館活用(3)農業を通して広がった社会貢献

私は農家の次男であった夫との結婚を機に,少しずつではあるが5ヘクタールを栽培する稲作農家の義父母の手伝いをしながら農業に携わるようになった。

E2167 - アーカイブサミット2018-2019<報告>

2019年6月11日に,千代田区立日比谷図書文化館(東京都)において,アーカイブサミット組織委員会(委員長:長尾真(京都大学名誉教授))の主催により「アーカイブサミット2018-2019」が行われた。本稿では,同委員会事務局の立場から,本会の内容について報告する。「アーカイブサミット」とは,産官学民を横断するアーカイブ関係者による集まりで,2015年,2016年(E1814参照)は東京で,2017年(E1973参照)は京都で開催された。5年間で4回目の開催となる今回がいったんの着地点となる。なお,今回は集中的な議論をするため招待制をとった。

E2164 - 県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」の整備と現状

カレントアウェアネス-E

No.374 2019.08.08

 

 E2165

県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」の整備と現状

県立長野図書館・小澤多美子(おざわたみこ)

 

   2019年4月6日,県立長野図書館の3階に「信州・学び創造ラボ(以下「ラボ」)」がオープンした。ラボは「共知・共創(共に知り,共に創る)」をコンセプトに掲げた「これからの図書館や公共空間のあり方」を考えるための実験室である。

E2166 - 図書館の共同出資による特別コレクションのOA化事業(米国)

近年日本では,資金調達手法の一つとしてクラウドファンディングが定着してきており,図書館界においても運営費やデジタル化事業費などの調達が試みられている(CA1917参照)。一方日本国外では,Knowledge Unlatched(KU;CA1907参照)やUnglue.itといった,オープンアクセス(OA)化の費用を賄うクラウドファンディングに特化したプラットフォームも出現している。本稿では,そうした取組の一つとして,2019年2月にJSTOR等を運営する非営利団体ITHAKAに加わったReveal Digitalについて紹介する。

E2168 - 議会図書館の評価指標を考える:英国の事例から<文献紹介>

近年,公共図書館・大学図書館を中心に,図書館サービスの社会的なインパクトを評価するための新たな指標を開発する動きが見受けられる(E1608,E1911,E1919,E2024,E2153参照)。一方,議会図書館には,政治的な意思決定を行う議員に対して公正・中立な情報を提供するという固有の役割があり,他館種とは異なる評価指標が求められるのであるが,そのための新しい評価指標を検討する動きは乏しい。

E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状

筆者は2018年11月にイタリア,英国,デンマーク,スウェーデンの国立図書館を訪問し,複写サービスの現状について調査を行った。本稿では,その概要を報告する。

オープンソースのリポジトリソフトウェアHykuを用いた機関リポジトリサービス開発プロジェクトが米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の研究助成を獲得

2019年7月26日、米・ペンシルバニア大学図書館コンソーシアム(PALCI)は、米・インディアナ州の研究図書館ネットワーク(PALNI)と連携して進めている機関リポジトリサービス開発プロジェクト“Scaling Up a Collaborative Consortial Institutional Repository”が米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から研究助成を獲得したことを発表しました。同プロジェクトへはIMLSから17万2,172ドル(2019年度)の助成が行われます。

この研究プロジェクトは、基盤となるインフラストラクチャー・ホスティング・管理コストを機関間で共有するために必要な機能等を構築しつつ、各館が独自に利用・カスタマイズ・ブランディングできるようなコンソーシアム規模での機関リポジトリサービスの実現を目指すものです。プロジェクト参加館は一元的な共同リポジトリインフラストラクチャーの実現に必要な機能と構成オプションを開発するため、オープンソースのリポジトリソフトウェアHykuを調整する作業を行います。開発当初はオープン教育資源(OER)と電子学位論文(ETD)への支援に重点が置かれる予定です。

生駒駅前図書室(奈良県)、「本棚のWA」第8話『バーのある人生』を開催

2019年9月21日、奈良県生駒市の生駒駅前図書室が、「本棚のWA」第8話『バーのある人生』を開催します。

「本棚のWA」は、同館が2016年度に開催した「図書館とまちづくりワークショップ」の提案事業で、生駒にゆかりのある人のトークを聞き、質問や交流を行い、図書館の本でさらに興味を広げ深めることを目的に、提案者有志の会「本棚サークル」と図書館が開催しているものです。

8回目となる今回は、市内でバーを経営する方をゲストに迎え、初心者向けへのカクテルの紹介、家庭でも簡単に作れるカクテルレシピ、バーでのスマートなふるまい方、自身のこれまでの歩みについてのトークが行われます。実演とノンアルコールカクテルの試飲つきです。

費用は無料ですが、定員20人(抽選制)で、市内在住・在勤の20才以上の方が対象です。

「本棚のWA」 第8話 『バーのある人生』(生駒市,2019/8/1)
https://www.city.ikoma.lg.jp/0000018461.html

徳島市立図書館・徳島大学附属図書館、合同職員研修会を実施

徳島市立図書館が、2019年6月20日と7月3日に、徳島大学附属図書館と合同職員研修会を実施したことを、同館ウェブサイトで報告しています。

両館の連携事業の一環で、2019年度は、双方の図書館の理解を深めるため、両館のスタッフが相互に訪問し、見学や体験を行う形式で実施されました。

令和元年度イベント報告(22)「徳島大学附属図書館×徳島市立図書館 合同職員研修会」(徳島市立図書館,2019/8/6)
http://www.city.tokushima.tokushima.jp/toshokan/event/ibentohokoku/hokoku_201922.html

参考:
徳島大学附属図書館と徳島市立図書館が連携協力―ILL、展示、移動図書館
Posted 2013年3月13日
http://current.ndl.go.jp/node/23069