アーカイブ - 2019年 7月 19日

イースト株式会社、PDFからの構造化テキスト抽出に成功し、この技術を利用して岩波新書のEPUB化を開始

2019年7月18日、イースト株式会社はテキストPDFからの構造化テキストの抽出に成功し、この技術を利用して岩波新書のEPUB化を開始したことを発表しました。

イースト株式会社のプレスリリースによると、この技術により、PDFに目次頁、大見出し、小見出しなど若干のマーク付けし、構造化されたマークダウン(簡易HTML)形式のテキストとキャプション文字を組み込んだ図版の画像ファイルを生成、日本電子書籍出版社協会のガイドに準拠したEPUBファイルの抽出ができる、とされています。

イースト株式会社はこの技術について、日本語の複雑に組版されたPDFからの正確な構造化テキスト抽出は世界初と目されており、新書、文庫、一般書、学術書などの出版物、学術論文、そして深層学習(AI)に投入する社内ドキュメントの構造化など、様々な分野への応用が期待される、としています。

この技術は2019年7月31日に日本電子出版協会主催のセミナーで公開され、8月8日午後に同社内で個別セミナーが開催される予定です。

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Wiley社とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約締結に向けて今後の交渉の指針となる共通原則を定めた覚書に署名

2019年7月12日、スウェーデン・Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、Wiley社とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約締結に向けて今後の交渉の指針となる共通原則を定めた覚書(Memorandum of Understanding)に署名したことを発表しました。

覚書では、BibsamコンソーシアムとWiley社が、購読だけでなくOA出版に関する内容を含んだ契約形成に向けて取り組むことが示されています。また、両者は即時OA化への転換を加速することに協力して取り組むことにも合意しています。

BibsamコンソーシアムとWiley社は、覚書で示された共通原則等を反映し2020年1月1日が契約開始日となる新契約に2019年中に合意することを目指しています。

データリポジトリDryadとZenodoがパートナーシップ締結を発表

2019年7月17日、データリポジトリDryadとZenodoが共同してパートナーシップの締結を発表しました。Dryadはデータのキュレーションとデータ公開に関する代表的なリポジトリで、過去10年特に研究データに焦点を当てて活動しています。Zenodoは欧州原子核研究機構(CERN)とOpenAIREが開発した研究成果共有のためのリポジトリです。

両者は提携の背景として、論文以外の研究成果物の保存場所が散逸し不適切に取り扱われている等の現状を挙げ、こうした問題を解決し、オープンな研究で得られたベストプラクティスをより一貫した形で研究者へ提供することを提携の目的としています。

また、この提携を活性化させるため、米国のスローン財団(Alfred P. Sloan Foundation)から、研究者や出版社のワークフロー、データ・ソフトウェア管理のベストプラクティスの支援に重点を置く新しいソリューションを共同開発するための助成金を受けたことも発表されました。

英国国立公文書館(TNA)、首相府、内閣府の文書の一部を公開:1994年から1995年にかけての文書が中心

2019年7月18日、英国国立公文書館(TNA)は、同国の首相府及び内閣府の文書の一部を公開したと発表しています。

公開されたのは主に1994年から1995年にかけての文書であり、メージャー元首相政権下における英国内外の様々なテーマに光を当てるものであるとしています。また、1950年代から60年代にかけての文書も一部含まれます。

今回新たに公開された文書には、国内ではメートル法化、1950年代から60年代にかけてのダウニング街10番地(首相官邸)の改修・再建、国営宝くじの開始に関するもの等が、国際的にはルーマニア、ロシア、シエラレオネ、南アフリカと英国との関係に関する様々な文書が含まれるとあります。

文書はTNAの閲覧室で閲覧できるほか、文書の一部はデジタル化され、TNAのオンライン目録“Discovery”で検索して閲覧及びダウンロードすることが可能です。

英国国立公文書館(TNA)、同館における初のアーティスト・イン・レジデンスプログラム対象者を決定

2019年7月16日、英国国立公文書館(TNA)は、TNAでは初となるアーティスト・イン・レジデンスプログラム対象者が、芸術家、研究者であるMichael Takeo Magruder氏に決定したことを発表しています。

アーティスト・イン・レジデンスプログラムでは、TNAに一定の期間招聘された芸術家が、TNAでの作品制作を行います。同氏の任務は、TNAのデジタル資源を用いて示唆に富む芸術作品やインスタレーションの制作をすることとあります。

また、同氏のこれまでの実績から、TNAの新戦略“Archives for Everyone”で述べた現在進行中のデジタル開発分野での取り組みを強調するに当たり、ふさわしい人物であると紹介されています。

最初の滞在は2019年8月から開始され、2020年3月から6か月間、展覧会が開催される予定となっています。

岐阜県美術館、岐阜県図書館を会場に「アーティスト・イン・ミュージアム 宮田篤+笹萌恵 Meets 岐阜県図書館」を開催

岐阜県美術館が、2019年8月6日から9月23日まで、岐阜県図書館を会場に「アーティスト・イン・ミュージアム 宮田篤+笹萌恵 Meets 岐阜県図書館」を開催します。

岐阜県美術館では、美術館で完成した作品を鑑賞するだけではわからない、アートが生まれる瞬間を体験したり、作品の制作に参加することができる「アーティスト・イン・ミュージアム」事業を行っていますが、同館が、2018年11月から2019年11月にかけて改修工事を実施していることから、現在、「アーティスト・イン・ミュージアム Meets」として、岐阜県内の学校や施設を会場に同事業を行っています。

「アーティスト・イン・ミュージアム 宮田篤+笹萌恵 Meets 岐阜県図書館」は、岐阜県図書館の展示室を会場に「アーティスト・イン・ミュージアム Meets」の3回目として行なわれるもので、アーティストの宮田篤氏、笹萌恵氏が公開制作やワークショップを通して、来場者と一緒に作品を作り上げるとしています。

公開制作期間は、8月6日から8月25日まで、作品展示期間は9月1日から9月23日までです。

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、「学術図書館の動向と統計」の2018年版を刊行

2019年7月17日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、2018年版「学術図書館の動向と統計」(Academic Library Trends and Statistics)を刊行したと発表しています。

1,726の学術図書館のコレクション(冊子体・電子書籍)、職員数や職員配置の傾向、支出額(資料費、人件費)、図書館サービスに関するデータがまとめられています。

本文は有料ですが、プレスリリースでデータの一部が紹介されています。

2018 Academic Library Trends and Statistics(ACRL insider,2019/7/17)
https://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/17996

堺市立図書館、同館ウェブサイトに「百舌鳥古市古墳群世界遺産登録記念特設ページ」を開設

2019年7月18日、大阪府の堺市立図書館が、7月に開催されたユネスコ世界遺産委員会において同市等に所在する百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録されたことから、同館ウェブサイトに「百舌鳥古市古墳群世界遺産登録記念特設ページ」を開設しました。

中央図書館で開催している、百舌鳥・古市古墳群と日本の世界遺産を知るためのブックフェアやロビー展示、同館の「地域資料デジタルアーカイブ」で実施している「百舌鳥古市古墳群特集」、同館の電子書籍の貸出サービス(電子図書館)で行っている特集「電子書籍でめぐる世界遺産」、市役所ウェブサイトの関連ページへのリンクが設けられています。

百舌鳥古市古墳群世界遺産登録記念特設ページ(堺市立図書館,2019/7/18)
http://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/library/oshirase/regWorldHeritageFair.html
※ページ開設のお知らせ

県立長野図書館、一般財団法人長野県文化振興事業団長野県信濃美術館と連携協定を締結

県立長野図書館が、2019年7月23日に、一般財団法人長野県文化振興事業団長野県信濃美術館と連携協定を締結すると発表しています。

県民向けの講座・展示等のプログラム企画の協働のほか、所蔵資料の相互利用、所有する資料(収蔵作品)・情報をデジタル化して保存・公開するシステムの実現に向けて相互に連携・協力し、新しいサービスを実現することが目的です。

主な連携・協力事項として、以下の5点が挙げられています。

1.県立長野図書館業務システムによる蔵書管理の統一化に関すること

2.資料の相互利用に関すること

3.参考調査に関すること

4.利用者向け講座・展示等のプログラム企画に関すること

5.県内地域情報のデジタルアーカイブのポータル構築研究・実現に関すること