アーカイブ - 2013年

12月 27日

2013年もご愛読いただき、ありがとうございました。

2013年もカレントアウェアネス・ポータルをご愛読いただき、ありがとうございました。本日12月27日が、年内最後の記事更新日となります。本年は、カレントアウェアネス-R 2,207本、カレントアウェアネス-E 137本、カレントアウェアネス 25本、調査研究リポート 1本を掲載しました。

また、当ポータルがユーザの皆様にとりまして、より有効な、より身近なツールとなることを目指し、以下のような取組みも実施してまいりました。

『カレントアウェアネス』318号掲載

CA1811 - 動向レビュー:MOOCの現状と図書館の役割 / 重田勝介

情報通信技術の発達とインターネットの普及は、時間や場所の制約なく「誰でも・どこでも」学ぶことができる学習環境を、学校や大学の枠組みを超えて提供することを可能とした。近年、大規模に受講者を募りオンライン教育を行う取り組み「MOOC(ムーク)」が普及し始めている。本稿ではMOOC誕生の背景を概観し、MOOCの事例と特徴を整理する。その上で、MOOCの普及や改善にあたって図書館が担いうる役割について解説する。...

CA1810 - 動向レビュー:国境なき図書館と国際キャンペーン『緊急時の読書』 / 鎌倉幸子

国境なき図書館(Libraries Without Borders: LWB)は2007年にウェイル(Patrick Weil)氏によって設立されたフランスのパリに本部を置く非政府組織(NGO)である。

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CA1809 - 動向レビュー:ホームレスを含むすべての人々の社会的包摂と公共図書館 / 松井祐次郎

「公共図書館はホームレス(1)にどう対応すべきか。」これは古くから論じられているテーマである。清重知子は、米国の動向を踏まえ、公共図書館のホームレスに対する態度が二つの立場に分かれていることを指摘している(2)。一方はホームレスの図書館利用に消極的な立場(消極派)である。...

CA1808 - 動向レビュー:米国公共図書館における選書(資料選択)方針の現在 / 井上靖代

選書方針あるいは資料選択方針(Selection Policy)は資料構築方針(Collection Management Policy)の一部である。ここ数年の電子書籍(e-book)や電子資料源(e-resources)、電子コンテンツ(e-contents)といった「新しい」資料源の登場により、米国の公共図書館では選書(資料選択)方針が変化してきたのではないかと考えられるかもしれない。答えはイエスであり、ノーである。...

CA1807 - 埼玉県高校図書館フェスティバルに取り組んだ3年間-職種を超えた連携とつながりの中で- / 木下通子, 宮崎健太郎

学校図書館には運営する職員が不可欠である。現在埼玉県は、すべての県立高校(視覚障害以外の特別支援校を除く)に司書を配置している。しかし、その採用試験は2000年以降12年にわたって行われなかった。そのような状況の中、高校図書館への注目を促すべく、県内の司書の有志は、2011年から埼玉県高校図書館フェスティバルを開催した。本稿は、その歩みをまとめたものである。...

2014年に注目すべき教育技術動向7つ(記事紹介)

Open Educational Databaseの2013年12月23日付けのブログ記事で、2014年に注目すべき教育技術に関する動向がまとめられています。取り上げられたのは以下の7つです。

1. 3Dプリンタ
2. MOOCs
3. ビッグデータ
4. デジタル教科書
5. ゲーミフィケーション
6. 反転授業
7. モバイルラーニング

記事中では概要がまとめられているほか、それぞれに対するインフォグラフィックも掲載されています。

7 Ed Tech Trends to Watch in 2014(OEDB.org、2013/12/23付け)
http://oedb.org/ilibrarian/7-ed-tech-trends-watch-2014/

モバイル端末のアクセシビリティについて学ぶコンテンツを公開(スペイン)

2013年12月2日、Amóvilのウェブサイトに、モバイル端末のアクセシビリティについて学ぶコンテンツが公開されていました。Vodafone Spain Foundationが協力しているとのことです。このコンテンツは、ユニバーサル・アクセシビリティと全ての人のためのデザインの原則に基づくガイドラインを提供するものとのことで、ガイドラインでは、障害のある人にとってアクセスしやすいモバイル端末が準拠すべき要件を示しているとのことです。さらに、それぞれの障害の特徴と、技術を扱う際にこれらのユーザが直面しがちな障壁について示しているとのことです。

また、同サイトでは、障害の種類を選択すると、スペインで販売されているどのモバイル端末が適しているかを推薦してくれるコンテンツも提供しています。

Mobile device accessibility self-training course
http://www.amovil.es/en/blogs/mobile-device-accessibility-self-training-course

Accessible Mobile Search Assistant
http://www.amovil.es/en/search-assistant

カンザス州でソーシャルメディアへの投稿内容を理由に州立大学教職員を処分できることが規定に明記される(米国)

2013年12月18日、カンザス州の6つの州立大学の理事会を管理するKansas Board of Regentsが、教職員の処分に関する規定の中に新たにソーシャルメディアの不適切な利用に関する条項を設けたことを発表しました。追加された規定によれば、暴力や治安を乱すことを煽る投稿や、大学の利益に反する投稿、学生の個人情報を公開するような投稿をした場合などが解雇理由となりうるとされています。

2013年12月19日付けのInside Higher Educationの記事では、この規定変更について、学問の自由に反するといった批判が出ていることも紹介されています。

Board Amends Policy to Include Language Regarding Improper Use of Social Media(The Kansas Board of Regents、2013/12/18付け)
http://www.kansasregents.org/board_amends_policy_to_include_language_regarding_improper_use_of_social_media

CA1806 - 北朝鮮の図書館事情 / 阿部健太郎

 北朝鮮(1)の図書館事情は、とくにその実態についてはほとんど知られていない。日本における北朝鮮の図書館に関する記事は、管見では高哲義の記事が最も詳細である(2)。日本で初めて北朝鮮の図書館事情を紹介したこの記事は実見に基づいた具体的な内容が今なお貴重なものであるが、1987年の記事であり今となっては多少古い。一方韓国では、梁一雲が初めて体系的に北朝鮮の図書館を研究し、近年ではソン・スンソプ(송승섭)が著書をまとめており、いくらか研究成果が蓄積されている(3)。そこで本稿では、これらの先行研究と、百科事典や『労働新聞』など北朝鮮で出版された出版物、および朝鮮中央通信など北朝鮮側の報道を主な資料として北朝鮮の図書館の概要を紹介したい。...

CA1805 - ポーランドとその過去 ―国民記憶院の活動― / 梶さやか

「国民記憶院―ポーランド国民に対する犯罪追及委員会」(Instytut Pamięci Narodowej –Komisja Ścigania Zbrodni przeciwko Narodowi Polskiemu、以下IPN)は、ヨーロッパの旧社会主義国の多くに見られる、社会主義時代の公安・秘密警察組織の文書を保管する国家機関の一つであるが、他国の類似機関と異なる機能も有する。...

“Ache Tsunami Archive”が公開

2013年12月26日「Ache Tsunami Archive」が公開されました。2004年の同日に発生した「インド洋大津波」から9年目の公開となります。首都大学東京の渡邉英徳研究室が京都大学・地域研究統合情報センター(CIAS)の山本博之氏・西芳実氏と共同で制作したものということです。

このアーカイブは、これまでにリリースされてきた、東日本大震災アーカイブなどのアーカイブシリーズと同様のシステムデザインが施されており、デジタル地球儀「Google Earth」に、インド洋大津波に関する多元的な資料がマッピングされているとのことです。

具体的には、津波災害を生き延びた被災者たちの証言や被災直後から集められていた写真、世界から現地に届いた支援の手をあらわす光の線などが閲覧できるとのことです。

写真については、タイムスライダーを操作することで、時系列に沿って絞り込み表示を可能にしたり、ズーム度合いに応じて写真のサムネールサイズが変化するようなインタフェースも取り入れており、大量のアイコンを一つ一つクリックせずとも、写真の内容を知ることができるようになっているとのことです。

Ache Tsunami Archive
http://aceh.mapping.jp/index.html

アーカイブズ・シリーズ

シカゴ公共図書館の新しいウェブサイトは「まるでAmazon」 ベータ版公開中

2013年1月にBiblioCommons社と提携し、ウェブサイトをリニューアルするとしていた米国シカゴ公共図書館が、11月から新ウェブサイトのベータ版を公開していました。新サイトではトップページのデザインが一新されているほか、利用者が図書のレビューを書いたり、ブックリストを作成したりコンテンツを友人と共有できる機能等が実装されています。2013年11月20日付けのAmerican Libraries誌オンライン版記事では、まるでAmazon.comのようであると評されています。

American Libraries誌の記事によれば、シカゴ公共図書館のウェブサイトで作成した図書のレビュー等は、同図書館だけではなくBiblioCommonsのプラットフォームを利用している他の図書館利用者との間でも共有できるようになるとのことです。シカゴ公共図書館理事のBrian Bannon氏は、Amazonの強みの一つはコンスタントにレビューを書くなどして同社のプロダクトに貢献する人々のグローバルなネットワークを持っていることであるとした上で、BiblioCommonsによって利用者はAmazonを利用するのと同様の利益を得ることができると述べています。

シカゴ公共図書館の新ウェブサイトは2014年の早期に正式公開予定とのことです。

高インパクト商業誌への苦言と代替案 ノーベル医学生理学賞受賞者Randy Schekman氏へのインタビュー(記事紹介)

2013年12月24日、Library Journal誌オンライン版に2013年のノーベル医学生理学賞受賞者、Randy Schekman氏へのインタビュー記事が掲載されました。Schekman氏は米国カリフォルニア大学バークレー校教授で、2012年に創刊された生命科学・生物医学分野のオープンアクセス誌“eLife”の初代編集主幹でもあります。同氏は2013年12月9日付けの英国The Guardian紙上でNature、Cell、Scienceといった高インパクトな商業雑誌に対する批判を展開し、自身の研究室は今後それらの雑誌に投稿しないことを表明したことで注目を集めていました。

Library Journal誌のインタビューではあらためてThe Guardian紙掲載記事や投稿ボイコットの意図について尋ねるとともに、若手研究者にとってそれら高インパクト商業誌の代替として何が考えられるのか等を尋ねています。Schekman氏は高インパクト商業誌への掲載論文数を研究者が競い合っている現状への疑問を述べた上で、代替手段としてはeLifeのようなオープンアクセス誌への投稿を提案するとともに、大学等が高インパクト商業誌への掲載数ではなく、論文そのものの内容を評価するようにならねばならないと答えています。

日本電子出版協会(JEPA)、2013年「JEPA電子出版アワード」の結果を発表

2013年12月19日に選考が行われた、日本電子出版協会(JEPA)の2013年「JEPA電子出版アワード」の結果が発表されました。電子出版アワード大賞は「でんでんコンバーター」に決定しました。その他の各賞は以下の通りです。

デジタル・インフラ賞  Amazon KDP(アマゾンジャパン)
スーパー・コンテンツ賞  Dモーニング(講談社)
エクセレント・サービス賞  デジ本(三省堂書店)
エクセレント・サービス賞  デジ本(BookLive)
チャレンジ・マインド賞  デジタルペーパー(ソニー株式会社)
エキサイティング・ツール賞 でんでんコンバーター(高瀬拓史氏)
選考委員特別賞  青空文庫
選考委員特別賞  藤井太洋氏

第7回 JEPA電子出版アワード 大賞は「でんでんコンバーター」
http://info.jepa.or.jp/pr/award2013

電子出版アワード 2013
http://info.jepa.or.jp/awards/2013

第7回JEPA電子出版アワード、大賞は「でんでんコンバーター」(Internet Watch, 2013/12/20付け)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20131220_628595.html

マドリードの地下鉄図書館“Bibliometro”(記事紹介)

2013年12月26日、「BOOKWAVE」において、スペインのマドリードの地下鉄図書館Bibliometroを紹介する記事を掲載しています。

気軽に本に親しめる マドリードの地下鉄図書館(BOOKWAVE, 図書館ニュース, 2013/12/26)
http://www.bookwave.jp/bibliometro-madrid/

記事でリンクが張られている写真共有サイト(flickr)
charlotte henard/flickr (May 3, 2013)

明治学院大学図書館、「聖書和訳デジタルアーカイブス」を公開

明治学院大学図書館が、2013年12月25日に、聖書和訳デジタルアーカイブスを公開しています。同図書館の所蔵する聖書和訳に関連した資料等をデジタル化し公開したもので、3万2000枚を超えるデジタル画像が公開さているとのことです。同デジタルアーカイブのサイトには、「聖書和訳年表」や「聖書和訳史概説」も掲載されています。

同ウェブサイトに掲載された情報によると、同図書館に所蔵していない聖書の寄贈を受けつけており、また聖書和訳に関する貴重な原稿や資料についても、情報を求めているようです。

なお、同図書館のデジタルアーカイブには、和英語林集成デジタルアーカイブスも公開されており、全体がリニューアルされています。

聖書和訳デジタルアーカイブス
http://www.meijigakuin.ac.jp/mgda/bible/

科学技術・学術政策研究所、「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル(Web of Science版)」を公表

科学技術・学術政策研究所が、2013年12月26日、「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル(Web of Science版)」を公表したことをアナウンスしています。

このデータは、「1996-2011年の期間にWeb of Scienceに採録された論文のうち、日本の機関に所属する著者を含む論文のデータ(約140万件)を対象に、機関名英語表記のゆれを調査・分析しリスト化した結果」とのことです。

なお使用については、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の「表示-継承」を適用しているとのことです。

大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル(Web of Science版)の公表について(科学技術・学術政策研究所、2013/12/26付け)
http://www.nistep.go.jp/archives/13967

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