アーカイブ - 2011年 9月

9月 30日

米国国立医学図書館等、印刷媒体の医学系学術雑誌を共同保存するプログラム“MedPrint”を開始

2011年9月29日、米国国立医学図書館(NLM)と医学図書館全米ネットワーク(National Network of Libraries of Medicine)が共同で、印刷媒体の医学系学術雑誌を共同で保存するプログラム“MedPrint”を開始すると発表しました。保存と長期的なアクセスの保証を目的としたこのプログラムには、米国の医学図書館で使われている相互貸借(ILL)メッセージングシステム“DOCLINE”に加わっている米国の図書館であれば参加可能のようです。第一段として保存対象となっているのは約250の雑誌で、MedPrint参加館は1つもしくは複数のタイトルの対象雑誌を今後25年間、2036年まで保存するよう協力が求められているようです。

MedPrint -- Medical Serials Print Preservation Program
http://www.nlm.nih.gov/psd/printretentionmain.html

NLM Launches MedPrint, a National Cooperative Print Retention Program (National Library of Medicine 2011/9/29付けの記事)

国立情報学研究所(NII)、「e読書ラボ」を正式オープン

国立情報学研究所(NII)が、2011年8月26日に東京の神田神保町に仮オープンしていた未来の読書を体験できる「e読書ラボ」を、9月30日に正式オープンしたようです。

e読書ラボ
http://edokusho.info/

未来の読書を体験できる「e読書ラボ」を 本の街・神田神保町にオープン (国立情報学研究所 2011/9/30付けの記事)
http://www.nii.ac.jp/news/2011/0930/

参考:
神保町に未来の読書を体験できる「e読書ラボ」がオープン
http://current.ndl.go.jp/node/19035

国際NGO“NAPLE”、欧州の公共図書館間の「シスターライブラリープログラム」を発表

2011年09月29日、欧州の公共図書館政策担当局による国際NGO組織であるNational Authorities for Public Libraries in Europe(NAPLE)が、NAPLE加盟国の公共図書館を対象とした「シスターライブラリープログラム」を発表し、参加を呼びかけています。「シスターライブラリー」という取り組みは、すでに米国図書館協会(ALA)や国際図書館連盟(IFLA)等で導入されているようです。NAPLEの「シスターライブラリープログラム」は、共通の関心をもつテーマについて図書館間の協力関係を支援するもので、NAPLE加盟国である、ベルギー、クロアチア、チェコ、フィンランド等10か国の公共図書館が対象になっています。このプログラム実施の背景には、欧州各国における多文化化の進行があり、シスター関係を結んだ他国の図書館から、多文化サービスの支援を受けられるようにすることが狙いにあるようです。

NAPLE Sister Libraries
http://sisterlibrariesnaple.wordpress.com/

NAPLE Sister Libraries (NAPLE Blog 2011/9/29付けの記事)

滋賀医科大学などの研究グループが「わさび火災警報器」でイグ・ノーベル賞を受賞 日本は5年連続の受賞に

2011年9月30日、滋賀医科大学の今井眞講師らの研究グループが、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる「イグ・ノーベル賞」を受賞したと報じられています。同グループには、わさびの匂いで火災を知らせる警報装置(同賞公式サイトでは“the wasabi alarm”とされています)を開発した功績で化学賞が贈られたそうです。これで日本人のイグ・ノーベル賞受賞は2007年から5年連続になるとのことです。なお、2011年のノーベル賞は10月3日に発表予定です。

Ig Nobel Prize
http://www.improbable.com/

(イグ・ノーベル賞受賞者の一覧)
http://www.improbable.com/ig/winners/

わさび イグ・ノーベル賞に(NHKニュース 2011/9/30付けニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110930/t10015952591000.html

イグ・ノーベル賞、「わさび火災警報器」で日本人7人受賞(ロイター 2011/9/30付けニュース)
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-23428320110930

参考:

ハーバード大学、学内図書館を5グループに分ける新組織体制を発表 2012年には実行フェーズへ

2011年9月28日付けのHarvard Magazine誌で、米ハーバード大学図書館の新しい組織体制が図書館評議会によって承認されたと発表されました。これは2009年に始まった組織改革の一部で、2012年に実行フェーズに移り、2013年には終了が予定されているものです。新体制では、各図書館はサービスや蔵書の類似性などに応じて以下の5つのグループ(affinity group)に属することになるそうです。

・理論の応用と実践に関するグループ(法学、経営学など)
・物理や生命科学に関するグループ(医学、自然科学など)
・人文科学や社会科学に関するグループ(ワイドナー図書館、ラモント図書館など)
・芸術や文化に関するグループ(芸術学、建築学、音楽など)
・特殊コレクションに関するグループ(大学文書館など)

体制変更の目的は、意思決定における責任の明確化、効率的な共同化サービスの提供、図書館間のコラボレーションの促進、とされており、同大学図書館長のシェントン(Helen Shenton)氏は、新体制では「各図書館の独立性の尊重・奨励」と「サービスの共同化に向かう必要性」を両立させると話しています。

広島県、「地域の砂防情報アーカイブ」の試行運用開始

広島県が、地域の砂防情報を効率的に収集・記録・共有する「地域の砂防情報アーカイブ」の試行運用を開始しています。このアーカイブでは、行政側の情報だけではなく、住民から投稿した情報も(有識者等による審査・調整の後に)公開される点が特徴的とされています。2011年度の施行対象地域は廿日市市宮島地区と広島県安芸郡坂町だそうです。

地域の砂防アーカイブ(広島県)
http://www.sabo.pref.hiroshima.lg.jp/saboarchive/

広島県が、全国的に珍しい取組みとして「地域の砂防情報アーカイブ」を試行運用(Digital PR Platform 2011/9/26付け)
http://digitalpr.jp/r/327

米国議会図書館(LC)、初の2日間開催となった全米ブックフェスティバルの記録を公開

米国議会図書館(LC)が、2011年9月24日と25日にワシントンD.C.のナショナルモールで開催された全米ブックフェスティバルの記録を公開しています。2011年は初めて2日間開催し、参加者は20万人だったそうです。電子書籍ベンダのOverDrive社による、公共図書館での電子書籍の利用を体験できる「デジタル移動図書館」(The Digital Bookmobile)などの催しが行われたとのことです。

Estimated 200,000 Attend 2011 Library of Congress National Book Festival (LC 2011/9/26付けプレスリリース)
http://www.loc.gov/today/pr/2011/11-182.html

National Book Festivalのプログラム(PDF:29ページ)
http://www.loc.gov/bookfest/images/NatBookFest2011-prog.pdf

2011 National Book Festival
http://www.loc.gov/bookfest/

参考:
米国議会図書館、全米ブックフェスティバルの記録を公開
http://current.ndl.go.jp/node/16947

HathiTrust等と共に提訴された米ミシガン大学、資料デジタル化における著作権問題についてのQ&Aを公開

2011年9月27日、米ミシガン大学が、資料デジタル化における著作権問題についての11のQ&Aを発表しました。同大学を含めた5大学と共同デジタルリポジトリHathiTrustは、2011年9月12日に、HathiTrust上の孤児作品プロジェクトに関して著作者団体Authors Guild等から提訴されています。Q&Aでは、大学によるデジタル化の目的、デジタル化によって著作権を侵害しているのか、孤児作品プロジェクトやHathiTrustの概要、訴訟によるデジタル化への影響、Authors Guild等による訴訟とGoogleブックス訴訟との関係、等の質問とそれらへの回答が示されています。

University's digitization efforts (University of Michigan Public Affairs 2011/9/27付け)
http://www.vpcomm.umich.edu/pa/key/AuthorsGuildQA.html

参考:
E1217 - 米著作者団体等が共同デジタルリポジトリHathiTrust等を提訴
http://current.ndl.go.jp/e1217

ミシガン大学、著作権調査の不備を認めHathiTrustでの孤児作品プロジェクトを一時中止へ

図書館をテーマにした現代アート展“Library Science”(米国)

米国コネティカット州にあるArtspaceのギャラリーで、2011年11月12日から2012年1月27日にかけて“Library Science”と題した展覧会が行われるそうです。これはキュレーターのRachel Gugelberger氏が企画したもので、22人の現代美術アーティストたちが「図書館」に着想を得て制作した、絵画、写真、彫刻、インスタレーションなどの作品を出展するそうです。この展覧会の目的は、図書館がデジタル世界のなかで変化していくにつれて人々と図書館の物理的・知的・個人的な関係性がどのように変わっていくのかを探ること、としています。また、図書館員がアーティストたちと知り合い、情報アクセスの提供などによって彼らの制作をサポートするようになることを奨励する狙いもあるようです。ギャラリーの近くには図書館があり、アーティストたちはそこで作品を制作することも予定されているそうです。

Artspace (“Upcoming Exhibitions”の欄に情報あり)
http://artspacenh.org/

英国図書館(BL)所蔵の16世紀楽譜資料がデジタル化公開

英国のロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校(Royal Holloway, University of London)と英国図書館(BL)、そして英国情報システム合同委員会(JISC)が、BLの所蔵している初期の印刷資料である楽譜資料300点以上をデジタル化し、“Early Music Online”というウェブサイトで一般公開を始めたようです。公開された資料は16世紀の資料が中心で、Josquin des Prezによる教会音楽、Thomas TallisやWilliam Byrdの英国音楽の他、ニュルンベルグの乾杯の歌(drinking-songs)等が含まれているようです。

Early Music Online
http://www.earlymusiconline.org/

今年も開催! “Follow a Library Day”(10/1)

Twitterを運営している、自分の好きな図書館についてTwitter上で紹介し、フォローを促すイベント“Follow a Library Day”が、昨年に引き続き、2011年10月1日に開催されるようです。2011年はテーマが設定されており、主催者は、ハッシュタグ(#followalibrary)だけでなく(#myfavoritebook)も使用して、好きな本の紹介をしあうよう参加者に呼び掛けています。

#Followalibrary day October 1st 2011 (#followalibrary #myfavoritebook 2011/9/28)
http://followalibrary.blogspot.com/2011/09/followalibrary-day-october-1st-2011.html

“Zotero”、モバイル端末用のアプリを紹介

ウェブ上の情報資源をクリップ・管理するツール“Zotero”のウェブサイトで、“Zotero”を利用したモバイル端末用のアプリが紹介されています。取り上げられているのは、Zoteroへの文献情報等の登録機能を主とした、アンドロイド端末用の“Zandy”や、iPhone用の“Bibup”等の4つです。

Zotero Apps Go Mobile (Zotero 2011/9/29付けの記事)
http://www.zotero.org/blog/zotero-apps-go-mobile/

9月 29日

研究者が書いた論文の引用数やブックマーク数などを一覧できるサービス“ScienceCard”

ハーバード大学のフェナー(Martin Fenner)氏が“ScienceCard”という、研究者の書いた論文が各種サービスで何回引用やブックマークされているかなどの指標(metrics)を一覧できるサービスを立ち上げたそうです。現在対象となっているサービスは、CiteULike、Mendeley、PLoS、PubMed、Microsoft Academic Searchのようです。ログインにはTwitter IDを使用し、論文のリストはMicrosoft Academic Searchから取得しているとのことです。また、PLoSのOpen Source Article-Level Metrics APIを利用しており、Mendeley/PLoS Binary Battleコンテストへ応募したとされています。

ScienceCard
http://sciencecard.org/

Announcing ScienceCard (PLoS Blog 2011/9/28付け記事)
http://blogs.plos.org/mfenner/2011/09/28/announcing-sciencecard/

参考:
PLoSとMendeleyによる科学・学術情報系アプリ開発コンテスト アイデアのみの参加も可能

Amazon社、タブレット型を含むKindleの新モデルを発表

米国Amazon社は、2011年9月28日に、同社の電子書籍リーダーKindleの新型モデルとして、カラー液晶のタブレット型端末や、タッチスクリーンを採用した白黒モデル等を発表しています。

Introducing the All-New Kindle Family: Four New Kindles, Four Amazing Price Points(Amazon社 2011/9/28付けのプレスリリース)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1610968&highlight=

「国境なき図書館」、ハイチ国家大学の学生や研究者のための電子図書館を開設

2011年9月30日に、フランスのNGO組織「国境なき図書館」(Bibliothèques Sans Frontières)が、ハイチ国家大学(L'Université d'État d'Haïti:UEH)とともに建設した、同大学で初となる電子図書館を公開するようです。今回新しく建設された電子図書館には、インターネットに接続している60の利用者用端末が備えられ、15,000名のUEHの学生や研究者に対して、オンラインリソースが提供されるようです。なお、UEHは、2010年に起きたハイチ大地震により、11ある大学図書館のうち9つが甚大な被害を受けたとのことです。

September 30th, Official opening of the digital library of the State University of Haïti (Bibliothèques Sans Frontières 2011/9/20付けの記事)
http://www.librarieswithoutborders.org/?p=615

Une bibliothèque numérique ouvre ses portes à Haïti (2011/9/21付けの記事)

オープンソースの機関リポジトリ用システム“IR+”のバージョン2.1が公開 MARC21形式のインポート・エクスポートが可能に

eXtensible Catalog(XC)の開発などで知られる米国のロチェスター大学が、オープンソースの機関リポジトリ用ソフトウェアのバージョン2.1を公開しました。今回のバージョンアップによって、MARC21形式のファイルのインポート・エクスポートなどの新機能が追加されたようです。

IR+
http://code.google.com/p/irplus/

IR+ 2.1 released (Library Technology Guide 2011/9/28付けニュース)
http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=16086

参考:
オープンソースの機関リポジトリ用システム“IR+”のバージョン2が公開
http://current.ndl.go.jp/node/17037

Schema.orgに関する初めてのワークショップが開催、発表スライドが公開される

2011年9月21日に米国で開催されたschema.orgに関する初めてのワークショップの報告や発表スライドが公開されています。ワークショップには、W3CやCreative Commonsなどの関係団体、Baiduなどの検索エンジン会社、ニューヨークタイムズやディズニーなどのコンテンツ企業から75名の参加があったそうです。Google社のゴエル(Kavi Goel)氏による発表“Implementation Intro”でschema.orgの概要などが説明されています。

Schema.org Workshop
http://schemaorg.cloudapp.net/2011Workshop/

Schema.org Workshop Wrap-Up (schema blog 2011/9/28付け記事)
http://blog.schema.org/2011/09/schemaorg-workshop-wrap-up.html

中央大学図書館、館内への飲料持込・摂取を認める措置を継続へ

中央大学図書館は、夏の電力不足による暑さ対策のため、2011年6月30日から9月30日までの間、利用者に対して図書館内での飲料摂取を認める措置を取っていましたが、10月1日以降もこの措置を継続すると9月29日に発表しています。

図書館内への飲み物持込みを認める措置の継続について(中央図書館・都心キャンパス各館室) (中央大学図書館 2011/9/29付けの記事)
http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/news/contents_j.html?suffix=i&mode=dpttop&topics=14949

参考:
中央大学図書館等、夏の電力不足による館内環境悪化対策として、利用者に図書館内での飲料摂取を認める
http://current.ndl.go.jp/node/18558

岡山県立図書館、県内高等学校の「図書委員会交流会」と協力した展示を開催

岡山県立図書館が、ウェブサイトで、県内高等学校9校の図書委員会の生徒らが作成した展示「としょかん☆レストラン 図書委員会交流会展示」の様子を公開しています。この図書委員会交流会は2006年度にスタートしたもので、情報交換、読書会、創作活動等を行っており、2010年度に初めて県立図書館を会場に行事を開催したそうです。

ティーンズコーナー展示「としょかん☆レストラン」(「図書委員会交流会×県立図書館2011」)(岡山県立図書館)
http://www.libnet.pref.okayama.jp/service/jinbun/teens/tenji/2011/tosyoiinkai/tosyoiinkai.htm

米国プリンストン大学、オープンアクセスポリシーを採択

米国のプリンストン大学が、所属研究者に対して、発表する論文の著作権を学術誌の出版社に譲渡することを原則禁止するオープンアクセスポリシーを採択したと、米国の各紙が伝えています。この採択の背景には学術雑誌の高騰があるようで、ポリシーの採択により、研究者が論文を自身のウェブサイトや大学の機関リポジトリ等で公開することを後押しすることになるようです。

At Universities, A Move Toward ‘Open Access’ (Wall Street Journal 2011/9/28付けのブログ記事 )
http://blogs.wsj.com/ideas-market/2011/09/28/at-universities-a-move-toward-open-access/?mod=google_news_blog

Princeton bans academics from handing all copyright to journal publishers (Physorg.com 2011/9/28付けの記事)
http://www.physorg.com/news/2011-09-princeton-academics-copyright-journalpublishers.html

ページ