アーカイブ - 2011年 3月

3月 31日

マスターデータ

※CSVファイルは、デジタルアーカイブ事業全般について尋ねる質問と、デジタルアーカイブごとの状況を尋ねる質問に分けて作成しています。
マスターデータの詳しい見方についてはこちらをご覧ください。

Excelファイル
1次・2次マスターデータ

CSVファイル
1次デジタルアーカイブ全般(問1~4および問6)
1次デジタルアーカイブ個別(問5)

個別機関データ

※質問紙調査で使用した機関種別コードによって整理しています。
国立国会図書館・公共図書館(PDF)
大学図書館等(PDF)
博物館等(PDF)
文書館(PDF)

Serials Solutions社、HathiTrustの全文検索サービスを開始へ

Serials Solutions社は、米国の大学等による共同リポジトリHathiTrustと提携し、HathiTrustに収録されている資料の全文検索を、同社のディスカバリサービスSummonで行えるようにすると発表しています。HathiTrustの840万点、30億ページの資料が検索できるようになるとのことです。

Serials Solutions to Enable Full-Text Search of the HathiTrust Collection from the Summon™ Service(Serials Solutions 2011/3/28付けのプレスリリース)
http://www.serialssolutions.com/news/detail/serials-solutions-summon-full-text-hathitrust-collection/

科学技術振興機構(JST)、災害対応に携わる機関へJDreamIIを無料提供

科学技術振興機構(JST)が、震災への対応として、復興・医療等の災害対応に携わる機関・団体に対し、科学技術文献有料データベース「JDreamII」を無料提供しています。

災害対応に携わる機関へのJDreamII無料提供について(JSTのウェブサイトの情報)
http://pr.jst.go.jp/new/info20110328.html

文化庁、東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)の実施へ

2011年3月31日に、文化庁が、東北地方太平洋沖地震によって被災した動産文化財(美術工芸品等)を中心に緊急に保全するとともに、我が国の貴重な文化財の廃棄・散逸を防止するため、「東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業」(文化財レスキュー事業)を実施すると発表しました。報道発表資料によると、事業の内容は、地震等による直接の被災や、被災地各県内の社寺、個人及び博物館・美術館・資料館等の保存・展示施設の倒壊又は倒壊等の恐れ等により、緊急に保全措置を必要とする文化財等について、救出し、応急措置をし、当該県内又は周辺都県の博物館等保存機能のある施設での一時保管を行うというもののようです。対象となる文化財等は、国・地方の指定等の有無を問わず、当面、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書、考古資料、歴史資料、有形民俗文化財等の動産文化財及び美術品を中心とするとのことです。なお、同事業は2011年4月1日から2012年3月31日までとのことです。

東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)について (文化庁 2011/3/31付けの報道発表)
http://www.bunka.go.jp/bunkazai/tohokujishin_kanren/pdf/bunkazai_rescue_jigyo.pdf

※2011-06-30追記

第2章 第1節 調査の概要 

 

 本調査研究においては,国内における文化・学術機関におけるデジタルアーカイブ等の運営の概況を把握するため,国立国会図書館及びその支部図書館,全国の公共図書館,公文書館,大学図書館及びオープンコースウェア(OCW)・機関リポジトリ提供機関,博物館,専門図書館を対象として,2度にわたる質問紙調査を実施した。なお,本調査では「デジタルアーカイブ等」を「所蔵資料・教育資源・研究成果等をデジタルデータ化して蓄積し,インターネット等を通じて公開・提供するシステム」と定義している。

 第1次調査では,文化・学術機関におけるデジタルアーカイブ等の提供状況を網羅的に把握するため,国立国会図書館とその支部図書館,公共図書館,公文書館,大学図書館,OCW・機関リポジトリ提供機関,博物館(登録・相当施設)については全機関(図書館については中央館)を対象とし,これらに一定の条件に基づき抽出した博物館類似施設及び専門図書館を加えた4,302機関に対して質問紙を送付したところ,2,076機関から回答が得られた。

市町村史の電子書籍販売としては全国初、沖縄県西原町史の電子書籍(iPad版)

2011年3月31日付けの琉球新報の記事によると、情報サービス業のNanseiと沖縄県西原町が、西原町史の一部を電子書籍化し、iPad版での販売を開始したようです。Nanseiによると、市町村史の電子書籍販売は全国初とのことで、電子書籍化された町史は、「戦時記録」「移民記録」「別巻(民話編)」の3巻とのことです。

西原町史を電子書籍化 Nansei、全国初iPad版販売 (琉球新報 2011/3/31付けの記事)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-175500-storytopic-4.html

長崎原爆資料館が所蔵する写真資料をウェブサイトで公開

2011年3月30日に長崎原爆資料館が、同館の収蔵する写真資料の公開を始めたようです。

収蔵品検索 (長崎原爆資料館のウェブサイト)
http://www.city-nagasaki-a-bomb-museum-db.jp/

国立国語研究所、米国議会図書館(LC)所蔵の『源氏物語』翻刻本文(桐壺から藤裏葉まで)を試験公開

2011年3月24日に国立国語研究所が、同研究所のウェブサイトで、米国議会図書館(LC)所蔵の『源氏物語』翻刻本文(桐壺から藤裏葉までの33巻)の試験公開を始めたようです。

米国議会図書館蔵『源氏物語』翻刻本文 (国立国語研究所のウェブサイト)
http://www.ninjal.ac.jp/LCgenji/

資料が正しく配架されているかを確認できるアプリが開発中(米国)

2011年3月27日付けのReadWriteWebの記事で、米国マイアミ大学の拡張現実研究グループ(Augmented Reality Research Group)が開発している、アンドロイド用アプリが紹介されています。これは拡張現実(AR)の技術を用い、アンドロイド端末のカメラを通じて資料が正しく配架されているかどうかを確認することができるものとのことです。間違った並びになっている場合には、間違った場所にある資料に「×」印が表示されるようですが、現在のところ、タグの認識が難しい児童書等の薄い本での利用で課題が残されているとのことです。

Awesome Augmented Reality App Could Save Librarians Hours (ReadWriteWeb 2011/3/27付けの記事)
http://www.readwriteweb.com/archives/awesome_augmented_reality_app_could_save_librarian.php

地震に負けず掲げられ続けている茨城県立図書館のJリーグ・クラブチームのフラッグ

東北地方太平洋沖地震で被災した茨城県立図書館に掲げられたプロサッカーリーグ「Jリーグ」のクラブチームのフラッグが、復興に立ち向かう地元の象徴として紹介されています。茨城空港開港1周年の記念展示に伴って、茨城県内のクラブチームと、同空港が結ぶ北海道と神戸のクラブチーム、合計4つのクラブチームのフラッグが2011年3月8日から館内のエントランスホールに掲げられ、地震の後も落ちることなく掲げられ続けているとのことです。

【茨城県立図書館より】被災者に勇気を与える、東日本大震災で被災した茨城県立図書館に掲げられた鹿島アントラーズ、水戸ホーリーホックのフラッグ(11.03.30)(J's GOAL 2011/3/30付けの記事)
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00116685.html

大阪府立図書館が基本方針と重点目標を策定し、そのためのアクションプランを公開

大阪府立図書館が、「大阪の未来をつくる図書館をめざして - 大阪府立図書館の基本方針と重点目標」を策定し、2011年3月30日に公開しました。また、同日には、その基本方針と重点目標を具現化するための活動計画として、「アクションプラン」も公開しています。「アクションプラン」と併せて、図書館活動の運営・改善に役立て、サービスの向上に努めるために活動評価を実施するとし、その評価方法等の詳細を解説しています。

大阪の未来をつくる図書館をめざして 大阪府立図書館の基本方針と重点目標 (大阪府立図書館 2011/3/30付けの情報)
http://www.library.pref.osaka.jp/lib/hyoka/juten2010.html

「アクション・プラン」と活動評価 (大阪府立図書館 2011/3/30付けの情報)
http://www.library.pref.osaka.jp/lib/hyoka/hyoka.html

3月 30日

第2章 第2節 調査結果の概要

 

1 第1次調査結果の概要

 

(1)デジタルアーカイブ等の実施・運営状況

 全体の26.6%の機関がデジタルアーカイブ等を実施・運営していると回答しており,計画中の機関は11.1%,実施・運営しておらず計画もない機関は61.9%という結果であった。全体の結果に対し,国立大学図書館では98.6%が実施・運営しているほか,都道府県立図書館(65.9%)や政令指定都市立図書館(54.5%)の実施・運営率が高いなど,設立母体,規模によって違いがある。

 なお,今回の調査では「デジタルアーカイブ等」の定義として提供システムや収録コンテンツの質や量について特に基準を設定せず,所蔵資料等をデジタル化したデータが一定量蓄積され,何らかの形で分類・整理され共有されているものであれば,小規模で簡易なものや非公開のものも調査対象とした。そのため,例えばウェブページ上のテキストから画像ファイルにリンクするだけの簡易なものや,職員のみが利用するもの,ウェブ対応していないものも含まれる。また,本格的なシステムが使われていても現在更新されていないもの,他機関と共同運営のものなどについては,機関によって「実施・運営している」と回答するかどうかの判断に違いがあったものと考えられ,注意が必要である。

第1章 第4節 大学図書館におけるデジタルアーカイブ / 米澤 誠

 

1 全体的な動向

 

(1)大学図書館におけるデジタルアーカイブの特色

 大学図書館におけるデジタルアーカイブについて,第1次調査により明らかとなったのは,機関リポジトリ(Institutional Repositories)の普及が大きな影響を及ぼしているということである。筆者の所属する国立情報学研究所(以下「NII」という)は,日本における機関リポジトリ普及を支援する役割を果たしてきた。本節ではその観点も踏まえて,大学図書館のデジタルアーカイブを考察することとしたい。

 機関リポジトリとは,大学等の機関内で生産される研究成果物を収集・保存・公開するものである。学術コミュニケーションの変革としてのオープンアクセス運動に端を発し,現在は大学としての社会への説明責任の手段としても位置付けられている。なお,NIIの調べでは,日本には2010年1月現在,115の機関リポジトリが存在しており,約56万件の論文等が収録されている1) 2)

第1章 第3節 博物館におけるデジタルアーカイブの動向 / 水嶋 英治

 

 以前は情報「化」社会を目指す世の中だったが,今日では「情報」に付いていた「化」がとれて,正に情報社会となった。最近では情報社会という言い方もあまり聞くことがない。あらゆる情報がデジタル化され,インターネットが当然の社会になっているため,我々の思考経路や行動もインターネットに依存している部分が多くなりつつある。

 一般論として言えば,博物館界も資料情報のデジタル化の推進が叫ばれており,博物館と美術館の間にはやや温度差があるものの,デジタル化による情報公開はコレクション・マネジメントの基本とも言える位置づけがされている。博物館の取り扱う範囲も拡大しつつあり,本来的な博物館資料(作品,標本,史料)をデジタル化することに加え,近年では博物館の存在する周辺地域の観光情報と相まって「景観」さえも情報化されている。言うなれば,地域文化資源のデジタル化が進んでいる。

 

第1章 第2節 公共図書館におけるデジタルアーカイブの現状と課題 / 菅野 育子

 

1 公共図書館におけるデジタル化

 我が国の公共図書館におけるデジタル化は,大学図書館を追随する形で段階的に進められてきたと言えよう。ネット上での公式サイト公開から,OPACの提供,そして所蔵資料をデジタル化して公開するデジタルアーカイブの段階に入りつつある。

 公式サイトの普及は大学図書館と比較して大きな遅れはあったものの,現時点ではほとんどの公共図書館が公式サイトを公開する段階にまで至っている。もちろん規模別にみれば,町村立図書館において独自のサイト構築はまだまだ難しいことも確かである。さらに紙媒体ではなくデジタル形式で資料提供を行うことは,貸出冊数を競ってきた公共図書館においては,これまでとは異なる方針に基づくサービスと言えよう。

 しかし,今進めるべきはデジタルアーカイブの公開であろう。大学図書館がそうであったように,公共図書館もまた潜在利用者への広報を主な目的としてデジタルアーカイブの公開に着手することが求められている。そして公共図書館でのデジタル化の対象の多くが,大学図書館と同様に所蔵貴重資料や古文書ではあるが,それらが特に「地域資料」と呼ばれるものであることに公共図書館のデジタルアーカイブの特徴はある。

 

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